臭いは正義!
今回は、スモーキーなウイスキーの特集です!
まだスモーキーなウイスキーに挑戦したことがない方におすすめの銘柄もご紹介しますよ!
- スモーキーの正体は?
- スモーキーなウイスキーの飲み方
- スモーキーなウイスキーおすすめ13選!
- スモーキーなウイスキーに合うおつまみ
などなど、ついてご紹介していきます!
それではまずはスモーキーの正体って何?
という疑問からお答えします。
スモーキーの正体は?
スコッチの製法では原料の麦芽を乾燥させる時にピートと呼ばれる泥炭を焚いて麦芽をいぶすという工程があり、その時に麦芽にピートの香りが移ります。
それがスコッチにスモーキーな風味をもたらすのです。
スコッチの製法を真似て造られている日本のウイスキーにもスモーキーなウイスキーが多くあるのはそういう理由からです。
ウイスキーを語る用語として「スモーキー」「薫香」「ピーティー」「ピート香」という表現が頻繁に使われますが、それらはウイスキーの「薬品のような匂い」を指しています。
日本人がよく言うのは「正露丸の匂い」です。
好き嫌いがはっきりと分かれるこの正露丸の匂いですが、スコッチを好む方には初めは苦手だったけどだんだん慣れてきたという方や、この匂いが大好きという方も多くいます。
では、スモーキーなウイスキーはどのような飲み方が合うと思いますか?
スモーキーなウイスキーの飲み方
基本、ウイスキーはストレートで飲むのがいいと思います。
それはウイスキーはいちばん美味しい状態で出荷されているからです。
しかしアルコール度数の高いウイスキーをそのまま飲むのはキツイと感じる方も多いでしょう。
嗜好品なのですから好きな飲み方で飲んでいいのです。
せっかくスモーキーな香りのウイスキーを楽しむのですから香りを楽しめるハイボールもいいですね。
香りを立たせる少量加水もおすすめです。
薄める場合は味が崩れる場合もありますので注意が必要です。
熟成年数の高いウイスキーはなるべく加水を少なくした方がいいと思います。
それでは、スモーキーなウイスキーをご紹介していきますよ!
スモーキーなウイスキーおすすめ銘柄10選!
スモーキーなウイスキーをご紹介していきますが、スコッチにはピートレベルも書いておきます。
ピートレベルとはスモーキーでピーティーな香りを出すフェノール性化合物の含有量を表すもので、単位はppmで表されます。
数値が高いものほどフェノール性化合物が多く含まれているということになりますが、ピートレベルが高いものほど飲みにくいのかというと、一概にそうとは言えません。
ブレンドの仕方などで飲みやすくなっているものもありますので、ピートレベルはあくまで参考として見てくださいね。
それでは気になるジャパニーズウイスキーのご紹介からいきましょう!
余市
ジャパニーズウイスキーでピーティーといえば「余市」でしょう。
ニッカ創業者の竹鶴政孝氏が北海道の余市に蒸溜所を造ったのは余市がスコットランドの気候に似ていたからと、もうひとつはピートがあったからなのです。
アルコール度数45度、700mlで5,000円前後で手に入ります。
ピートの香りと樽の香り、果実の甘い香りも感じられ、味もオークの甘さとピートの味わい、余韻はスモーキーさが続くというスモーキーなウイスキーの入門編のようなシングルモルトです。
これが気に入ったら蒸溜所限定販売の余市ピーティ&ソルティを試すのもいいかと思います。
現地で買うと定価で買えるのでいちばんいいのですが、ネットでも買えてアルコール度数55度、500mlで1万円くらいします。
ちょっとお高いですが、アイラモルトほどではなくともピーティなフレーバーと潮味を感じるウイスキーになっています。
少しずつハードルを上げてピートに慣れていくにはいいのではないかと思います。
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次も日本が誇るピーティなボトルです。
イチローズモルトMWR
ベンチャーウイスキーのイチローズモルトMWR(ミズナラ・ウッド・リザーブ)です。
2010年にWWA(ワールドウイスキーアワード)でベストジャパニーズブレンデッドモルトに選ばれたボトルです。
アルコール度数46度、700mlで15,000円前後と少数生産であることと、世界から認められて人気になったということが理由で高値がつけられています。
ベンチャーウイスキーがまだ創業して年数が浅く原酒が揃っていなかったということもあり、蒸溜所は明かされていませんがピートの強いタイプの原酒を選んで秩父蒸溜所でブレンドされて造られました。
ピーティで、スイートさやフルーティさも感じられる複雑な味わいが特徴です。
評価の高いイチローズモルトは一度は味わってみたいですね。
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次はノンピートで知られるアイリッシュウイスキーの中では異色のピーティなボトルです。
カネマラ
アイリッシュで唯一といっていいピートを使ったウイスキーです。
クーリー蒸溜所は1987年に創業したまだ歴史の浅い蒸流所で、アイリッシュの革命児とも言われています。
通常は3回蒸溜のアイリッシュですが、このウイスキーはスコッチの製法を真似て2回蒸溜で造られています。
アルコール度数40度、700mlで3,000円台で手に入ります。
このボトルは14ppmとピートレベルはアイラモルトと比べて高い方ではないのですが、しっかりとピートを感じられるようになっています。
香りはフルーティな甘い香りですが、奥からスモーキーさを覗かせます。
味わいも深い甘みからスモーキーさが加わり、ビターチョコのような苦みも感じられます。
アイラモルトのような潮気のある味わいではなく、はちみつのような甘みも感じられるのでピーティなウイスキーの中でも飲みやすいと思います。
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次からはスコッチが続きます!まずは中級編、ボウモア12年からです。
ボウモア12年
「アイラの女王」ボウモアです。
潮の香りが魅力のアイラの中でもバランスのいいクセの少ないボトルになります。
ピートレベルは30ppmほどとされ、アルコール度数40度、700mlで3,000円ほどで手に入ります。
スモーキーな香り、はちみつのような甘い香り、レモンのようなさわやかな香りも感じられます。
味わいもスモーキーですがダークチョコのようなコクもあり、全体にまとまりがあります。
初めてのアイラモルトとしておすすめの銘柄です。
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次も人気のアイラモルトのご紹介です。
カリラ12年
こちらはボウモアよりアイラらしい銘柄になります。
オイリーで塩辛さもあり、海草の風味などアイラの特徴をそなえていますが、比較的挑戦しやすいアイラモルトだと思います。
ピートレベルは35ppmとボウモアと少ししか変わりませんが、ボウモアとは味わいが異なり、ドライな感じです。
アルコール度数43度、700mlで3,000円台で手に入ると思います。
香りはバニラやピーチなどの甘い香りと柑橘系フルーツのようなさわやかさとピートを感じます。
味わいは甘さもありますが、海っぽい塩辛さもあります。
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次もアイラ初挑戦にお試しいただけるモルトになります。
ラガヴーリン16年
「アイラモルトの決定版」とも評されるボトルです。
ピートレベルは35ppmほどと高めですが16年熟成ということもあり、複雑ながらまとまりのある味わいが楽しめると思います。
アルコール度数43度、700mlで6,000円前後でお求めになれます。
ピートや海草、樽の香り、フルーツの香りと複雑な香りが押し寄せます。
味わいはドライでピートのスモーキーさと潮の味、余韻が長く楽しめるのも長期熟成のウイスキーの良いところです。
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次からはピートレベルが40ppmを超えてきますよ!
ビッグピート
こちらはブレンデッドウイスキーになります。
しかしながら原酒はアードベック、カリラ、ボウモア、ポートエレンとそうそうたるアイラの代表銘柄が並びます。
こちらはダグラスレイン社という大手の酒造会社が作ったボトルで、原酒を豊富に持っているのでこういった夢のようなヴァッティングができるのです。
ピートレベルは40ppmと高くなっています。
アルコール度数46度、700mlで5,000円台でお求めになれます。
写真はこのボトルのキャラクターである「ピートおじさん」が現在、日本で開催されているラグビーのワールドカップを記念してラグビージャージに身を包んだデザインになっています。
このデザインになると8,000円~の価格が付いているようですね。
数量が限定されているので、デザインによって価格が変わるのです。
味わいは当然ピートが効いているのですが、複雑です。
このボトルから4種の原酒を探し当てることができるかを楽しみにして飲んでください。
その前に原酒を飲まなければわかりませんが。
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次は限定品だったボトルが定番商品になって登場!のうれしいアイラモルト。
ポートシャーロット10年
今はなきポートシャーロット蒸溜所の名前の付いたボトルです。
現在はブルックラディ蒸溜所が引き継いで造っています。
最近まで限定品で販売されていましたが、2018年9月から定番商品として販売されることになりました。
ピートレベルは40ppmですが、ブルックラディのエレガントさとポートシャーロットの持つバーベキューの煙のようなスモーキーさを見事に融合させていて、アイラらしい味わいとは一線を隔した仕上がりになっています。
アルコール度数50度、700mlで7,000円台と10年熟成にしては高めの設定です。
スモーキーながらバニラやキャラメルのような甘い香りを持ち、味わいもスモーキーさと甘い麦の香りが混ざり合うリッチな味わいです。
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次はこれぞアイラモルト!なボトルのご紹介です。
ラフロイグ10年
「アイラの王様」の名にふさわしい重厚なボトル。
ピートレベルは45ppmほどです。
アルコール度数43度、750mlで4,000円台で手に入ると思います。
イギリスのチャールズ皇太子も愛飲するこのボトルは力強いスモーキーフレーバーがあり、海草を思わせる潮の香りがピート香と同時に押し寄せます。
初めての方にはとっつきにくいかもしれませんが、これを飲めるならアイラモルトは恐くないと思います。
私は初めてモルトを試した時に「ラフロイグトリプルウッド」という大変なものを何も知らずに頼んでしまい、しばらくピート恐怖症になりました。
今はまったくピートが感じられないウイスキーは物足りないと思うくらいになりましたが、当時は消毒液を飲まされているかのように感じました。
何事も第一印象というものが大切ですね、初心者のみなさんはお気をつけください。
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次はとうとうピートレベルが50ppmになりますよ。
キルホーマンマキヤーベイ
このボトルはヘビーピートでありながら熟成年数も4~5年と浅い原酒を使用しているため、アイラモルトの中でも個性が強いモルトになります。
ピートレベルは50ppm、アルコール度数46度、700mlで5,000円台で手に入ると思います。
アルコールみとの闘いとピート香との闘いを同時にこなす覚悟が必要です。
アルコールみは耐えればすぐに和らぎますが、ピートの強さは後まで残ります。
よーくよーく味わうとバニラやトロピカルフルーツのような甘みを見つけることもできますが、ピートの強さにてんやわんやしているとほんとに後味に柑橘?と疑いたくなるようなさわやかさだけを感じることになるでしょう。
頑張ろうね!
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次はまたピートレベルがアップしまーす。
ロングロウピーテッド
アイラに飽きてきたみなさん、キャンベルタウンのモルトですよ。
キャンベルタウンは今は蒸溜所の数が減ってしまっていますが、スプリングバンク蒸溜所は頑張って操業しています。
小規模な蒸溜所なので数はあまり造れませんが優秀な蒸溜所です。
このボトルはピートレベルが55ppmほどあります。
ヘビーピートですがそれほどピート香は強く感じません。
アルコール度数46度、700mlで5,000円台くらいで手に入ります。
年数表示がないノンエイジですが香りのバランスも良く、リッチでクリーミーな味わいを堪能できます。
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次も良くできたヘビーピーテッドモルトです。
アードベック10年
アードベックはスコッチの中でもいちばんピートを焚きこむ量が多いといわれています。
当然ピートレベルは高くなり55ppmあります。
しかし、ピートレベルの数値を感じさせないバランスの良さで意外と飲みやすいと私は思います。
アルコール度数46度、700mlで4,000円くらいでお求めになれます。
味わいは初めは刺激的ですが、その後からビターチョコのような甘みやコーヒーのような香りが感じられ、重厚感があります。
フィニッシュはドライでさわやかなピートが感じられます。
私は好んでピートの効いたものを求める方ではないのですが、このボトルはお気に入りです。
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次は桁はずれのピートレベルを誇るボトルになります。
オクトモア09.1スコティッシュバーレイ
ブルックラディ蒸溜所が世界で最もピートの効いたモルト造りに挑戦し続けているボトルです。
世界で42,000本しか出荷されない限定品で毎年味わいの違うボトルが楽しめるようになっています。
ピートレベルは156ppmもあり、2011年に収穫したスコットランド産コンチェルト種大麦100%を使用し、2012年に蒸溜して造られました。
アルコール度数59,1度、700mlで17,000円台くらいで手に入ると思います。
香りはバニラ香やカルメラのような香りもしますが、やはりスモーキーさが勝ります。
味わいにもナッツやフローラルな風味がありますが、原酒が若いせいか辛みやスモーキーさが強いので飲みやすいとは言いがたいです。
ある程度アイラモルトを飲み慣れてから挑戦した方がいいでしょう。
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ウイスキーのご紹介はこれくらいにして、次はスモーキーなウイスキーに合うおつまみをご紹介しましょう。
スモーキーなウイスキーに合うおつまみ
アイラモルトやキャンベルタウンのウイスキーには潮気が多く含まれていますので、新鮮な海産物で作ったおつまみが抜群に合います。
アイラ島では生牡蠣のウイスキーがけが名物ですよ!
ムール貝やアサリなどをウイスキーで酒蒸しにしたものなども合いますね。
燻製も合いますよ!燻製は缶詰で販売されていますのでそういうものを常備すると自宅でいつでも楽しめます。
燻製ならスモーキーなウイスキー全体に合いますね。
海のものだけでなく、スモークチーズや粗挽きチョリソーの燻製などいろいろな種類がありますのでお試しください。
それではまとめに入りましょう。
まとめ
スモーキーなウイスキーをご紹介してきましたがいかがでしたか?
初心者の方でまだウイスキーを飲み慣れていない方には腰が引けてしまうかもしれませんが、あまりスモーキーさばかりが前面に出ていないバランスのいいボトルから挑戦すれば大丈夫だと思います。
それではまとめです。
- スモーキーの正体はピートと呼ばれる泥炭がもたらす香りである
- スモーキーなウイスキーの飲み方はストレートが辛ければハイボールや加水で香りを立たせて飲むと良い
- スモーキーなウイスキーといえばスコッチの中でもアイラモルトやキャンベルタウンのウイスキーが代表とされるが、アイリッシュやジャパニーズにも製法を真似て造られたスモーキーなボトルがある
- スモーキーなウイスキーには海鮮や燻製などのおつまみが合う
以上です。
初心者の方でもスモーキーなウイスキーに興味のある方は多いと思います。
手を出しやすいボウモアなどからバーでお試しになってみてはいかがでしょうか。
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでくださって有難うございました。
それではみなさま、ごきげんよう!