マッカランといえば「シングルモルトのロールスロイス」とまで言われたスコッチウイスキーです。
正式にはザ・マッカランですが、私も含めてみなさん、マッカランと呼んでいらっしゃると思うのでマッカランと表記させていただきます。
この記事では
- 王道マッカラン12年からいろいろな種類のマッカランの味や飲み方
- マッカランとはどういうお酒なのか
- マッカラン蒸留所の歴史や近年の状況
- 私の個人的なマッカラン愛(笑)
をご紹介致します。長いけど最後まで読んでね。
まずは王道、マッカラン12年からだよ!
マッカラン12年の味と値段
この商品がマッカランの真髄、基本になると思います。
こだわりのシェリー樽で熟成されたこの逸品はウイスキーの好きな方ならもちろん、これからウイスキーを飲んでみたいという方にもおすすめできます。
ただ、近年はどこのブランドもそうなのですが、原酒不足のために熟成年数の長いものはなくなりつつあり、マッカランも例外ではありません。
マッカランの場合は一番のこだわりである樽不足が原因と言われています。
マッカランは2000年以降、いつからかボトルやラベルを一新し、味も少し変わりました。
そのため、オールドファンは旧ラベルのマッカランを求める方が多く、旧ラベルのマッカランは高騰しつつあります。
写真は新ラベルになってからのマッカラン12年ですね。
さて、気になるお味はというと・・・
味は?
シェリー樽ならではの華やかな甘い香りが強く、他にもバニラのような香り、フルーティーな口当たりと大変美味しいお酒になっています。
後味も微かにスパイシーさを感じ、すっきりと爽やかで高級感を感じます。
ウイスキー初心者の方に是非、初めの一杯としておすすめしたいです。
とっても飲みやすいですから。
ただ、新ラベルと旧ラベルで味わいが少し異なります。
新ラベルの方が若々しいシャープな味、旧ボトルの方がまろやかで熟成感とシェリー樽の香りが強く主張してくるように感じます。
さて、気になるお値段は?
値段は?
新ラベルのものであれば、700mlで6000〜7000円くらいで買えるようです。
旧ラベルのものはもう少しお高くなっているようです。
現物が少ないように感じるのは何故?やっぱり品薄なのですかねぇ。
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現在は終売?
終売というよりは樽不足で一時的に休売といった方が正しいのかもしれません。
店頭で見かけることはほとんどなくなりましたが、ネット販売ではけっこう売られています。
さて、ここから多彩なマッカランの気になるお味や、おいしい飲み方、商品の情報をお伝えしていきますよー!
マッカラン12年の飲み方
とても飲みやすいので、ストレートで初めはいってみてください。
シェリーの香り、フルーティーな口当たりを一度確かめていただきたいです。
マッカラン12年は「これぞマッカラン!」という基本だからです。
この味を知ってから他の飲み方や、他のマッカランの銘柄を楽しんでいただきたいです。
ハイボールもおすすめ
飲みやすいマッカランですが、ハイボールでいただくとさらに味わいが変わって楽しいかと思います。
炭酸と共に上がってくる華やかな香りの広がりを楽しむことができます。
マッカランの種類
マッカランは、今回ご紹介する14銘柄だけではなく、もっとたくさんの銘柄があります。
終売になっていて高騰しているものもありますし、限定品もよく出ますのでチャンスを逃さず手に入れることをおすすめします。
全部ご紹介したいのはやまやまですが、今回は14銘柄だけご紹介しますね。
まずは大絶賛のマッカラン18年から。
マッカラン18年
この銘柄はマッカランの中でも一番賞賛されているのではないでしょうか。
12年をもっと複雑に、それでいて絶妙なバランスで造られた逸品です。
シェリー樽の癖になるような香り、ドライフルーツのような香りも感じられます。
口当たりは野いちごのような爽やかな酸味や、黒胡椒のようなスパイシーさも。
後味もよく、長く続くやさしいモルト香。
とにかく甘み、香り、後味すべてがバランス良く、飲んだ後の至福感がすごいのです。
おすすめです!ぜひ、ストレートですべてを感じてください。
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お次はこれのひとつ上のレベル、25年のご紹介を!
マッカラン25年
世界で126本限定リリースの超レアボトルです。
コニャックのような感じさえする優美なアロマ、レーズンなどの凝縮した甘み。
ダークシェリー、アプリコットのシロップ漬けや、ブラウンシュガーのような味や香りの後に、非常に上品な深い樽の香りが長く楽しめる贅沢な逸品、らしいです。
入手が困難なのでもし、バーなどで見かけたら勇気を出してハーフにしてもらってでも飲んでみたいですねー。
お高いと思うのでお財布と相談してね。
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まだ上があるの?とお思いでしょうが、あるところにはあるようです。
マッカラン30年
厳選された30年以上の長熟シェリー原酒同士をヴァッティングした希少ボトルです。
も、ここまできちゃうとね。
当然、貧乏人の私には手が出ないわけですよ、もし出会えたとしてもね。
でもお飲みになれた幸運なお方によると、色はさすがに濃く、グラスを透かしてみるとシェリー樽からくる赤みが見えるそうです。
果物を煮込んだジャムのような甘い香りが強いですがいやらしさもなく、なめらかな口当たりでドライフルーツのような甘みと、少々の渋みも感じられる繊細なお味、なんだそうです。
うらやましい限りですな!
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この次はファインオークシリーズというハイボールのために造られたシリーズをご紹介ですよ!
マッカランファインオーク10年
マッカランの華やかな上品さを残しつつ、スムースな口当たり、それに気軽に楽しめるのが、このファインオークシリーズ。
うたい文句には「ハイボール専用マッカラン」とも。
これをね、初めに聞いておきたかったのね、マジでね。
マッカランをハイボールにするなんて発想がなかった私は、これで一度痛い目をみてます。
ま、それよりマッカランファインオーク10年ですね。
ハイボールで飲んでくださいね。
そうすると口の中で甘みが広がり、シトラスを感じさせるような爽やか~な味わいです。
でも後からちゃんとスモーク感や、ウッディ感もどっしりときてなかなかの複雑さを感じられますよ。
ファインオークシリーズはすべてヨーロピアンオークのシェリー樽と、アメリカンオークのシェリー樽と、バーボン樽の3つの樽をヴァッティングして造られています。
このお酒は10年以上熟成させた原酒をヴァッティングさせて造っているわけですねー。
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シリーズなので上位種もありまーす。
マッカランファインオーク12年
これもハイボールで飲んでくださいねー!おすすめでーす。
これも10年と同じ造り方で12年以上熟成させた原酒を使って造ったものです。
10年よりも深い色みになってます。
フルーティーでバニラやシトラスを思わせる香り、味わいは10年をもっと濃厚にした感じです。
これでね、痛い目に遭ったのよ、私は。
行きつけのバーが新装オープンすることになり、お祝いを持ってオープン初日に行った私は、お祝いの品がずらっと並んだ棚の上にたくさん並べてあるちょっと見覚えのあるようなないような箱入りのボトルを見つけました。
「あれ、何?」と馴染みのバーテンダーに聞くと、オーナーがたくさん仕入れてきた、何故かは知らない、という返事。
ここでマッカラン好きの私は「お祝いだし一本キープするよ!マッカランなんでしょ?」と言ってしまったのです。
大阪のおばはんの気前の良さがそうさせたのでしょう。
しかし!開けてもらっていつものようにストレートで飲んだらおいしくなかった。
なんだこれ!?マッカランか?君、本当にマッカランか!?パニック!!
そして私がこれをハイボールにするとめっちゃうまいと知ったのはボトルが半分以上なくなってからの話でした。
もっと早よ言うて欲しかった・・・
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でも25年もあるのよ、このシリーズ。
これもハイボールにするの?もったいなくない?
マッカランファインオーク25年
こちらも同じ造り方で25年以上熟成させた原酒をヴァッティングさせたものです。
全体的に風味が力強く味わいも濃厚になっています。
長期で熟成されたスコッチ特有のココナッツミルクのような甘みを感じますが、後から柑橘系の風味やピート香が追いかけてきます。
樽の香りの長い余韻が感じられる贅沢なボトルになっています。
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まず、そのまま飲んでからハイボールにしようかぁ。
まだ上もあるしね。
マッカランファインオーク30年
もう色がすごいことになってきてますねー。
30年ですからね!30年も熟成させちゃってるわけですからー。
バニラやフルーツ、スイーツなどを合わせたような甘く、複雑な香り。
ナッツのような味わいの後にバニラやチェリー、オレンジっぽい味が重なってきます。
柔らかなのに複雑な味わい。
希少ボトルです!見かけたらまた勇気を出してお財布と相談してください。
おすすめの飲み方、聞いてみたらこれもハイボールって言うかな?
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さて、お次は最近出てきた人気の商品ですよ。
マッカランダブルカスク12年
ダブルカスクはまだリリースされてから年数が浅いので手に入りやすいと思います。
マッカランの樽は自社が管理する林で伐採された木材を、スペイン南部の暖かい太陽の下で24ヶ月もの間乾燥させたものをドライ・オロロソ・シェリーを3年間シーズニングさせてようやく使用します。
この商品はその樽とは別に、アメリカの樹齢450年を超えるといわれる木材をオハイオ州で製材し、乾燥させたものをスペインに持ち込み、同じように3年間ドライ・オロロソ・シェリーで3年間シーズニングさせたものの2種類の樽を使って原酒を造ったものを合わせて造られています。
マッカラン特有のダークチョコや蜂蜜の甘さやフルーティーさをかもし出す原酒と、バニラやココナッツを思わせる甘さと柑橘系の香り、ジンジャーなどのスパイシーさを彷彿とさせるアメリカ産の樽で熟成した原酒とのハーモニーを楽しめるのがこのダブルカスクの特徴です。
今なら手に入りやすいですので、この機会にぜひ味わってみてください。
ストレートかロックにすると味の分析がしやすいのでは、と思います。
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お次は、私の一番愛するお酒でございます。どうぞ!
マッカラングランレゼルバ12年
これです。
私の一番好きな銘柄。
これを飲んだ時の感動は忘れません。
今では手に入りにくいものになってしまいましたが、まれにネットで見かけます。
グラスを口に近づけただけで何ともいえない良い香りが鼻腔をくすぐります。
口に含むと口の中がパラダイス!(誰のマネやねん)
マッカランらしいドライフルーツのような芳醇な香り。
多層的で背後に本当の甘さを伴う、シェリー、シェリーこれぞシェリー!
濃厚でリッチ、焦げた樽の香り、ねばねばするオークとドライチェリーのような甘み。
フィニッシュは少しスパイシーな香りを伴うレーズンのような香りが長く続きます。
うまいっ!!!!
終売品で入手困難ですがたまーにネットで見かけます。
お高いですが、ご興味のある方は飲んでみてください。
行きつけのバーにあった時点で、もう7年前くらいの話ですが、無くなったら次はもう入らないと言われ、もうひとりの常連客の方と競うように飲み、(少々お高めだったので他の誰も飲まなかった)最後の一杯を私がいただきました。
最後だと残り少なくなった分をサービスですべていただけるのでお得なのです。
しみじみと味わいながら、別れの辛さも感じながら、涙が出そうなほど愛おしんで飲み干しました。
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さて、お次は免税店市場向けのシリーズの中の人気の一本を。
マッカランテラ
Tevasa社とVasyma社のファーストフィルシェリーカスクのみで構成された「マッカランテラ」。
2018年1月にリリースされたこのクエストシリーズですが、樽にこだわりを持って造られた免税店市場限定の商品です。
エニグマ、テラ、ルミーナ、クエストの4種類でシリーズ化されていて、この「テラ」は上から2番目に当たる商品ですね。
気になるお味は、ぶどうや花の蜜を感じさせる爽やかでおいしい造りで、ウッディ感もあるんだけど、マッカランらしいシェリー感には乏しいそうです。
まあ、マッカランのシェリー感はハンパないですからねー、同じようにはいかないかなー。
でもおいしいそうですから、飲んでみるのもいいと思います。
飲みたい時にはもうなくなってるのがマッカランですからねー。
あ、でもけっこうなお値段ですな、2万円程度はするのかぁ。
そりゃ、おいしいわなー。
2万円出してマッカラン買っておいしくなかったら泣きながら走って帰るわ。
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さて、お次はレアカスク。いろいろあるねー。
マッカランレアカスク
写真を見て分かっていただけるでしょうか、この美しいルビー色。
マッカランは着色をしませんのでこれが本当の色なのですよー!キレイですねぇ。
この商品はノンエイジですが、16種類ものシェリー原酒からできていて、中には30年ものの原酒も入っています。
若い原酒から古い原酒までをうまくブレンドして出来上がったこのお酒は、ボディ感が厚く、グラスに注いでから時間が経つごとに変わっていく香りが魅力。
カスクとは樽のことですが、希少な樽を使用していることから「レアカスク」という名前が付けられています。
たくさんある樽の中から出来のいいものを選んで造られるため、樽によって味が違っているのも特徴のひとつです。
最近のマッカランは樽不足からアメリカのオークを多用しているため、アメリカでもマッカランは大変な人気で、アメリカ産の樽由来の香りや味も混ざるようになっています。
味としては基本的にはレーズンやチョコレート、バニラを思わせる香りと上品で心地よい味わいが特徴、とされていますが、選ぶ樽によって多少の味の違いも楽しめるというのもおもしろいですね。
価格が少しお高くて、700mlで参考小売価格は25000円となっておりますが、ネットではもう少しお安く買える場合もあるようですのでチェックしてみてくださいね。
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それではお次はこのレアカスクのもうちょっといい商品。ブラックをご紹介です。
マッカランレアカスクブラック
レアカスクの上位グレードだけあって1945年ごろ、まだピートを炊いて仕込んでいた頃の原酒も使われているそうです。
リッチなシェリー香、ドライプルーンやカカオの香り、味はまろやかな口当たりで黒蜜のような甘みも感じられ、チョコレートのような甘みも。
ボディ感は厚く、複数の樽をヴァッティングさせた多層感のある味、しかしバランスはいい。
余韻は少しスパイシーさも感じるが、長くリッチな甘みとほろ苦さが感じられる。
スモーキーって聞いてたけどそんなに感じなかった。
これも樽によって味が多少変化するはずなので、何度も飲みたい感じですが、お値段はさらにお高め。
レアカスクの倍くらいかなぁ、高いよねー。
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次行ってみよう!これまたレアそう~。
マッカラン25年アニバーサリー
これに関しては詰められた年代や、もろもろの条件によりお値段がまちまちで保存状態も含めて査定されるのでお値段はよくわかりません。ただ数十万はしますねー。
香りはスムースで上品な甘さ、黒蜜やカラメルやナッツ、皮付きのぶどうなど強い香りはないが奥行きや深みは感じられます。
お味はスムースな口当たりでシェリー樽からの落ち着きのあるフレーバー、カラメルやナッツ、熟したベリードライフルーツの香味も感じられ、後からスパイスが追いかけてくる。
余韻は上品なウッディ感が長く残る。
長く熟成されたコニャックのような至福の逸品。
・・・シガーが欲しくなるよ。おいしいウイスキーとシガーって合うからー。
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ザ・マッカラン蒸溜所について
By Des Colhoun, CC 表示-継承 2.0, Link
ザ・マッカラン蒸留所の歴史は古く、スコットランド北部のスペイ川流域、スペイサイドと呼ばれる地区にあります。
約150ヘクタールの敷地内の中の約38ヘクタールの農地で多くの人の手によってマッカラン独自のミンストレル大麦が生産されています。
マッカラン蒸留所は190年も前からハイランドでは2番目に蒸留ライセンスを取得し、合法的に蒸留が行える政府登録蒸留所として発展してきました。
イースターエルキーハウスと呼ばれるザ・マッカランの象徴とされる建物は1700年にジョン・グラント大佐によって建てられ、2005年にはゲストハウスもでき、訪問客が滞在しながらザ・マッカランに親しめるようになりました。
そして、昨年、ザ・マッカランは新しい蒸留所を建築したのです。
ドーム型の斬新な建物で総工費は日本円にして200億円といわれています。
以前の味と変わらないようデスマスクを作るようにすべてのスチルから形状やサイズをコピーして作られていて、生産量も以前よりたくさんのウイスキーが造られるようになったそうです。
ビジター向けの見学ツアーもありますのでご興味のある方は訪れてみるといいと思います。
ツアーではザ・マッカランの歴史からウイスキーの造り方、試飲に至るまでなんでも知ることができるよう工夫されています。
私も行ってみたいです。
大好きなザ・マッカランのすべてに触れられる見学ツアー、きっと楽しいと思いますよ!
まとめ
それでは、この記事のまとめです。
・マッカラン12年はマッカランの基本、まずこれから飲むべし。
・マッカラン18年はマッカランを「シングルモルトのロールスロイス」と言わしめた逸品、ぜひ、味わって欲しい!
・マッカランは現在、樽不足のため、アメリカの木材なども使っていろいろと試みているが、基本はシェリー樽である。
・マッカランのシェリー樽はスペイン南部で木材を乾燥させた後、ドライ・オロロソ・シェリーを3年にわたりシーズニングさせてから初めて使用できるようになる。
・マッカランには数え切れないほどの種類があるが、基本はすべてシェリー樽によって造られている。
・ファインオークシリーズはハイボールのためのウイスキーであるので、是非ハイボールで飲んでみて欲しい。
・終売品もあるが、見かけたらお財布と相談して飲めるようなら飲んでみるのがおすすめ、次はいつどこで出会えるか分からないからだ!
・マッカラングランレゼルバ12年は文句なしにうまい!
いかがでしたか?マッカランについてはまだまだ書ききれないほどの種類や情報もあるのですが今回はこの辺で。
私はこの後、昨日、誕生日プレゼントに買ってもらったマッカランシェリーオークカスク12年を飲みます!
sherry my love so sweet !
それでは、みなさん、ごきげんよう!!