スプリングバンクの時間ですよー!!
世界中で大人気のスプリングバンク、すぐ品薄になっちゃうスプリングバンク!
でもとってもおいしいスプリングバンク!!
この記事では
- スプリングバンク10年から25年までとその他数量限定発売銘柄のご紹介
- スプリングバンク蒸留所のご紹介
- スプリングバンク蒸留所の特別なウイスキーの製法
- ちょっと加熱ぎみなフロアモルティングについてのお勉強タイム
をお伝えしていきますので最後までご覧ください。
それではスプリングバンク10年のご紹介からです!
スプリングバンク10年の味と価格
スプリングバンク10年は2017年から新ラベルになり、今は新ボトルと呼ばれ、それ以前のものは旧ボトルと呼ばれます。
だいたい、ボトルが変わるときに中身も少しマイナーチェンジされる場合が多いので旧ボトルの方がおいしかった、という評価になることが多いです。
しかし、そこはさすがに蒸留所が激減したキャンベルタウンで変わらずウイスキーを造ってきたスプリングバンク蒸留所の看板商品、「モルトの香水」と呼ばれるスプリングバンクはラベルが変わろうとも人気を保っており、2018年には値上げもされました。
それだけ世界の人から求められている証拠ですね、数量限定品が多いせいもあって日本に入ってくる本数も少ないのが現状です。
港町、キャンベルタウンで造られたということがよく分かる潮っぽさがスプリングバンクの特徴のひとつです。
それではスプリングバンク10年の味をご紹介しましょう。
味は?
アルコール度数は46度、洋ナシの香りとスプリングバンク特有の潮っぽい香りが混ざって感じられます。
モルティーな味わいでフルーツ系の味も感じますがボディがしっかりしていておいしいです。
ピートよりも潮っぽさの方が強く感じられる味わいです。
加水しても味が変わらないので水で割ってもおいしくいただけます。
それでは気になる価格ですが・・・
価格は?
スプリングバンクは歴史ある蒸留所で人気のウイスキーがたくさんあるのだからたくさん造ってたくさん売れば儲かるのに、と思うのが普通でしょうが、蒸留所設立以来、変わらない設備でフロアモルティングでウイスキーを造っているため、あまり量産がききません。
そのため、価格は高めになってしまいます。
スプリングバンク10年でも7000円前後で売られているのが現状です。
お高いですが、香りの良さは抜群、ぜひ一度試していただきたい銘柄です。
[itemlink post_id="2179"]
それでは、スプリングバンクのラインナップをご紹介していきましょう。
スプリングバンクの種類
スプリングバンクは歴史あるシングルモルトですので、古くは20年以上の年代ものまであります。
他にもカスクストレングスでボトリングされた銘柄もありますし、発売年で製法が違う銘柄もありますのでいろいろ楽しめると思います。
お気に入りの一本を探してみてください。
スプリングバンク12年カスクストレングス
定期的に数量限定発売されるボトルでカスクストレングスのため、詰められるバッチごとにアルコール度数が変わります。
2019年バージョンはシェリー樽とバーボン樽を50%ずつ使用して熟成させています。
アルコール度数はだいたい54.8度くらいになっています。
シェリー樽を使っていることで生み出される芳醇な香り、そしてリッチで濃厚な味わい。
香りはいちじくやレーズンといったドライフルーツの香りとピートが混ざり合い、キャラメルやはちみつの香りも広がります。
味わいは力強いけれどまろやかで、オレンジマーマレードや焼いたマシュマロ、バニラの甘みが豊かに広がります。
フィニッシュにははちみつやチョコレートが現れます。
日本には450本の限定入荷だそうです。
価格は13000円ほどで現在は売っているところもあるようですが、入荷数量が少ないため、品切れ必至ですね。
[itemlink post_id="2180"]
次は15年のご紹介をしましょう。
スプリングバンク15年
シェリーウッド使用で甘い香りがしますが、その中にも潮っぽさが感じられるボトルになっています。
アルコール度数は46度、価格は13,000円前後、ボディ感がしっかりしていて味わい深いボトルです。
ダークチョコレートとフルーツやアーモンドの香り。
味わいはレーズン、いちじく、ダークチョコレートに塩バニラ。
フニッシュはナッツやオールドレザーの長い余韻が楽しめます。
甘さと塩味の絶妙なハーモニーを楽しんでみてください。
[itemlink post_id="2181"]
次は18年のご紹介です。
スプリングバンク18年
熟成に80%以上ものシェリー樽を使ったリッチなフレーバーが特徴です。
アルコール度数は46度、700mlで25,000円前後で販売しているところが多いようです。
香りはレーズン、パパイヤ、パイナップル、シャルドネワインのような爽やかな酸味。
それが、ドライアプリコットや洋ナシ、煮たリンゴ、レーズン、バニラやオークと広くひろがっていきます。
口に含むと旨みのある塩気、ブラックチェリー、シトラス系のフルーツ、煮たリンゴ、レーズン、ミルクチョコレートのコク、オレンジピールにかすかなウッドスモークが感じられます。
フィニッシュは塩気を含んだフルーツコンポートが長く続きます。
[itemlink post_id="2182"]
次は限定商品になってしまった21年のご紹介です。
スプリングバンク21年
1990年代に定番商品として流通し、ウイスキー愛好家の舌をうならせた伝説のウイスキーです。
2012年からは年1回だけ、しかも少量生産の限定商品になりました。
今年はポートカスク熟成が45%、ラムカスク熟成が55%の構成で、アルコール度数は46度、生産本数は3,600本だそうです。
ラムカスクは期待できますね!バーボンカスクのように個性が強く、他の樽と混ぜても個性が残りやすいですし、何よりおいしいのです。
ポートやマデイラの樽はそのままでは個性を発揮するのですが、いろいろ混ぜると混ぜたものに負ける印象が強いです。
私は個人的にシェリーとラムが好きなのでこれは期待できると思っています!
英語の説明がよくわかりませんでしたが、フルーティーでチョコレートやオレンジ、キャラメルショートケーキ、ドライマンゴー、トロピカルフルーツ、ジンジャーブレッドなどの味や香りがするようです!おいしそうな予感!!
ネットでは40,000円前後で売っているようですよ!あるうちに買いたい人は買いましょう。
[itemlink post_id="2183"]
それでは次は25年のご紹介です。
スプリングバンク25年
こちらも年ごとに中身が変わるバージョンになっております。
2019年バージョンはシェリーカスク60%、ラムカスク40%!出たー!!絶対おいしいやつやん!!
アルコール度数は46%で700mlで10万円くらいするけど欲しい!
初めにスミレとルバーブのフローラルなアロマが立ち上り、それからパッションフルーツ、オロロソシェリー、バーベキューの肉、糖みつが香ります。
味わいも長熟のスプリングバンクのクオリティの高さを存分に感じることができる味わいで、パッションフルーツやマスカットワイン、塩漬けの肉などが広がります。
フィニッシュはスプリングバンクらしい潮の香りと糖みつが長く続きます。
これは・・・うまいで!
[itemlink post_id="2184"]
次はちょっと変わった数量限定もののご紹介でーす。
スプリングバンクローカルバーレイ9年
限定本数9700本。
アルコール度数57.7度、700mlで28000円ほど?限定ものは値段がまちまちなのでよく調べてから買ってくださいね。
こちらはバーボン樽80%、シェリー樽20%使用のカスクストレングスです。
香りは潮の香り、スパイシーな香りと、はちみつやバニラビーンズの甘い香りが同居しています。
味わいはホイップクリーム、モルトの旨みに洋ナシやネクタリンなどのフルーティーな甘み。
フィニッシュはやさしくドライなピートスモークと、プラムやレーズンにペッパーのアクセントが感じられます。
[itemlink post_id="2185"]
次も限定もの、バーボンウッドならではの味が味わえるボトルです。
スプリングバンク14年バーボンウッド
世界で9000本のリリース、日本には600本限定。
ね、たった600本よ、リリース情報アホほどチェックして出たら即買いしないとすぐなくなるのよ。
というわけで、現在はもう日本ではまともに売ってないの。
オークションとかで値段をつり上げて売っているのはあるかもだけど。
アルコール度数は55.8度、700ml入り、2017年12月発売、販売期間約1年。
ファーストフィルとリフィルのバーボン樽を使用した14年熟成もの。
香りは華やかなバニラをメインに塩気のあるポップコーンやトフィー、マシュマロが交じり合い、そこからクリームソーダやシュガードーナツ、ヘザーに変化していきます。
口当たりはクリーミーで味は濃厚なバニラクリームやはちみつ、シロップや完熟リンゴの甘みとドライバナナやカラメリゼしたレモンピールが合わさって調和し、そこに香ばしいアーモンドのアクセントが加わります。
フィニッシュはキャンベルタウンを吹き抜ける海風を思わせるような潮の香りと心地いいピートスモークが広がり、長い余韻を楽しむことができます。
ここからはスプリングバンク蒸留所のご紹介です!
スプリングバンク蒸留所について
1828年に創業以来、当時の設備と製法を守り続ける現在はキャンベルタウンに3つしかない蒸留所のひとつです。
昔は数十軒あった蒸留所もアメリカの禁酒法時代に次々となくなっていき、2軒しか残らなかった蒸留所を最近1軒再建してくれた人がいて、今ではキャンベルタウンにはスプリングバンク蒸留所、グレンスコシア蒸留所、グレンガイル蒸留所の3軒の蒸留所がウイスキーを造っています。
スプリングバンク蒸留所のウイスキー造りの方法はちょっと変わっていて原酒を2.5回蒸留させるという方法を取っています。
2.5回て何?っていうツッコミ入りましたでしょうか?ご説明いたします。
1、1回目の蒸留(ウォッシュスチル)で造られたA液
2、A液を使って2回目の蒸留(ファーストローワインスチル)で造ったB液
3、B液80%A液20%で3回目の蒸留(セカンドローワインスチル)で完成
えーと、おわかりでしょうか?3回めの蒸留で使われるA液は2回しか蒸留されていないのですねー。
というわけで2.5回蒸留と言われています。
この独特の方法でスプリングバンク蒸留所は3種類のウイスキーを造っています。
- スプリングバンク
- ロングロウ
- ヘーゼルバーン
の3種がスプリングバンク蒸留所で造られているウイスキーの銘柄です。
値段はしますが、スプリングバンクもちょっとコレクター心をくすぐるラベルの色がきれいなおしゃれなボトルですし、欲しくなっちゃいますよねー。
ちなみにロングロウもきれいで繊細なラベルだし、ヘーゼルバーンもちょっとシブくてかっこいいラベルなんですよー。
さあ、スプリングバンク蒸留所のご紹介のあとは、さっきからちょくちょく話題にしていた品薄状態のことです。
現在は品薄気味?
スプリングバンクは世界的に人気のウイスキーです。
しかも数量限定品も多いです。
9000本造った中から日本に回ってくるのはたったの600本というお話もしましたね。
需要に供給が追いついていないのです。
しかもスプリングバンクはフロアモルティングで自社で麦芽を乾燥させているためにそれにかかる時間や労力も大変なものです。
大量生産ができないのですね、品薄なのはそのせいなのです、仕方がありません、おいしいウイスキーを造るためですから。
ちょっと待って!フロアモルティング知ってるよね!?
なんとなく知ってる?聞いたことはある?ダメダメ!!そんなことじゃ!!
お勉強ターイム!!
・フロアモルティングとは?
大麦をそのままぶちこんだらウイスキーが造れると思ってる人っている?大麦をモルトっていうんだって思ってる人っている?間違い!それ、間違い!!
大麦=バーレイ
麦芽=モルト
どう違うか分かる?大麦から芽が出てるのがモルトなのよ!芽が出てないのはただのバーレイなの。
大麦を発芽させるために水を与えるのよ!生物はなんでも成長するためには水が必要でしょ。
大麦は水を与えられて発芽するのよ!そして麦芽になるの!その時に中のデンプンが麦芽糖とブドウ糖に変わるの!生物は成長するために糖が必要なの!だから大麦も芽が出ると自分でデンプンを糖化させるんだよ。
発芽したら今度は成長を止めなきゃ糖分が消費されていくばかりだよね、だから水分を抜くの。
熱風とか石炭とかピート(泥炭)を使って水を抜いて乾燥させるの、だから麦芽の甘さとかピート香がウイスキーにはあるの、ピートを多く長い時間使うとアイラモルトみたいなピート香の強いウイスキーができるわけ。
しかもこれ全部手作業、この手のかかる面倒くさい作業のことをフロアモルティングっていうの。
だから最近はこの作業を業者に任せるところが増えてるの。
フロアモルティングをしてる蒸留所は少なくなった、ボウモアとかラフロイグとかキルホーマンとかハイランドパークとかベンリアックとか、まだあるかなー。
業者さんはドラム式の機械であっという間に乾燥させてくれるから楽だし速いからね。
分かったかなー?お勉強タイム終わりー。
じゃ、まとめに入りまーす!
まとめ
今回の記事で紹介したスプリングバンクのウイスキーは年度ごとに出るものに関してはすべて2019年バージョンで紹介しています。
毎年違うものが出るからリリース情報とかチェックしてくださいね。
それではまとめまーす。
- スプリングバンク蒸留所とはキャンベルタウンに3軒しかない蒸留所の老舗である
- スプリングバンクのウイスキーは数量限定や年度ごとに造り方を変えている銘柄が多いのでまめにチェックすること
- 出たらすぐ買わないと品薄になり高騰するので注意
- スプリングバンクの特徴はやっぱり潮の香りや味、そこを楽しんでください
- スプリングバンクのウイスキーは2.5回蒸留で造られています
- スプリングバンクは今は少なくなったフロアモルティングで造っています
こんな感じかなー。
私はいつも楽しんでウイスキーのご紹介をしていますが、みなさんはウイスキーって奥が深いなーって思いませんか?私もまだまだ勉強中ですので、一緒に勉強していただけたらいいなーと思っています。
おいしいウイスキー飲んで楽しみながらね!
それではまた!ごきげんよう!!