今や、世界の5大ウイスキーに数えられるジャパニーズウイスキーですが、その中にも大手のサントリーやニッカに負けていない蒸留所があるのです。
その名も「ベンチャーウイスキー社」、創業者の肥土一郎(あくといちろう)氏が数々の苦労の末に2008年に立ち上げた蒸留所です。
埼玉県秩父にある小さな蒸留所、創業者の命をかけた傑作「イチローズモルト」のご紹介をしていきます!
というわけで今回は、
- 「イチローズモルト」の多彩な種類、味や価格
- 「イチローズモルト」の入手方法
- 秩父の蒸留所見学のこと、そして秩父に行けば「イチローズモルト」が買えるかどうか
を中心に、イチローズモルトの魅力に迫ります!
それではまずは味や価格からどうぞ!
イチローズモルトの味や価格
イチローズモルトのカードシリーズ(現在は終売)「キングオブダイヤモンズ」が、ウイスキー専門誌「ウイスキーマガジン」のジャパニーズモルト特集で最高賞の「ゴールドアワード」に選ばれたことで、世界的に有名になりました。
それをきっかけに人気が高まり、値段は高騰、売り切れ続出。
そんなイチローズモルトを全シリーズを集めたいというマニアまでいる。
・・・いやいや、無理無理。
イチローズモルトってまだ創業して10年ほどだけど、種類だけで言ったら100種類近くあるし、終売してるものはすごく高いよー。
マニアのスウェーデン人がどうしても手に入らないボトルを求めて秩父まで来たという話も。
いや、秩父にも売っているわけではないのだよ。
蒸留所でも売ってないしね。
ネットの方が確実だってば。
それでは、そんなマニアまで生んでしまったイチローズモルトの味をご紹介していきましょう!
味は?
意外とクセがなく、さっぱりとした仕上がりになっています。
意外と、と書いたのは、イチローズモルトは自社で造った純国産モルトの方はクセが強すぎて売れないと言われていたらしいからです。
それをスコットランドから輸入したモルトや他の自社モルトやグレーンなどとブレンドして造っておられるわけです。
代表的なホワイトラベルでもアルコール度数が46度とちょっと高めなので、アルコール感は強く感じます。
トワイスアップにしてもアルコール感は効いてましたねー。
アルコール感が平気な人はロックか水割りでどうぞ。
水で割っても香りが薄れないところがいいですよー。
さて、ここで気になるお値段のことに触れていきましょう。
定価は?
定価は定番の「ホワイトラベル」で3500円。
「ミズナラウッドリザーブ」「ワインウッドリザーブ」「ダブルディスティラリーズ」が6000円。
後は確実な情報はないですねー、そもそももう定価ではないからでしょうが。
では、現在のお値段はというと、ってなりますよねー。
現在の価格は?
「ホワイトラベル」はほぼ定価近くで売ってはいますね。
こちらはまだ、酒屋さんでもちょいちょい見かけることもあります。
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「ミズナラウッドリザーブ」「ワインウッドリザーブ」「ダブルディスティラリーズ」「ワールドブレンデッドウイスキーリミテッドエディション」は残念ながら定価では手に入らないようです。
だいたい15000円~くらいだと思った方がよさそうです。
「ピーテッド2018」に至っては3万円以上かな。
なんせ、従業員4人で造っていらっしゃるようなので、本数が造れなくて希少なんですね。
希少なのでそこらへんには売っていません。ではどうやって手に入れればいいのかってことになりますね。
イチローズモルトの入手方法
入手方法ってもうネット通販しかおすすめできる方法はないですね。
ネットでもお値段さまざま、売り切れ続出なので、こまめにチェックされてお買い求めいただくのがよろしいかと思います。
それでも秩父にはそれなりに努力されているお店もあるとか。
秩父の販売店
秩父では飲食店では飲めるところが多いようなんですが、ボトルでお買い求めいただくのは難しいようです。
一軒、量り売りをしてくださるお店を見つけましたよ。
秩父神社の近くにある「麻屋商店」さん。
たまにボトルもあるみたいなんですが、量り売りしかない時もあるそうで、その日の情報をツイッターで報告してくださっているようです。
欲しい方はチェックしてみてくださいね。
では頼りのネット通販はというと。
Amazonや楽天などのネットショップ
安定供給してるのはネット通販ですね。
売り切れの時もありますが、けっこう頑張って販売してくれています。
お値段はお高いですが、仕方ないですね。
こうも希少なイチローズモルト、蒸留所見学などにご興味のある方も多いことと思いますが、その辺のこともご紹介しておきましょう。
秩父蒸留所の見学は?
年に一回だけ、2月に秩父ウイスキー祭りがあるのですが、その前日に秩父蒸留所オープンデイを開催されています。
普段は見られない蒸留所内の見学や試飲が出来ますが、人数に制限があり、チケットはネット申込み式になっておりますので、よく申込みの日にちと時間を確認し、時間になったらすぐに申し込みましょう。
ちなみに、5分で完売するそうです。。
定員20人×6回の120人限定になっております。
というわけで、蒸留所見学も希少価値でした。
それでは、イチローズモルトの現在販売されている種類を中心にご紹介していきますね。
イチローズモルトの種類
さっき少し触れましたが、イチローズモルトは今までで100種類ほどの種類を造ってきました。
それはこの蒸留所がまだ発展途上にあるという証拠でもありますね。
おいしいウイスキーを造るために日々研究なさっているということです。
これからもどんどんおいしい商品が出てくるのは間違いないと思います。
熟成年数もいい感じになってきますしね。
将来がますます楽しみな蒸留所です。
それではベンチャーウイスキー社が誇るイチローズモルトをご紹介していきますよー!
イチローズ モルトホワイトラベル
これが一番現在の定番モルトになると思います。
若いウイスキー独特のアルコールみはありますが、見事なバランスでブレンディングされていると思います。
秩父で熟成された様々な個性的なモルトをグレーン原酒と合わせていらっしゃいます。
これは香りがいいので、ハイボールが合うと思いますよ。
爽やかさの中にとてもいい香りが楽しめると思います。
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次はイチローズモルト自慢のミズナラウッドリザーブです!
イチローズモルトミズナラウッドリザーブ
高騰してしまっていますが、まだ手が出ないほどではないミズナラウッドリザーブ。
飲むなら今のうち、という感じです。
羽生蒸留所のモルトをメインに多種のモルト原酒をミズナラの木桶で熟成させています。
この小さな蒸留所の特徴は自前で樽を造っているところですね。
世界を見渡しても自前で樽を自作している所はマッカランやグレンフィディックなど大規模なブランドばかりです。
深めのテイスト、香りがよく、上品な味わいに仕上がっています。
世界広しといえどミズナラの発酵槽を使っているのはこのベンチャーウイスキー社とここに習って今、スコットランドの蒸留所がナラの木を使い始めたとかで世界にたった二つしかない造り方です。
秩父の水はミネラルをたくさん含んだ軟水で、上質な水とミズナラの木のマッチングが素晴らしく合うのでしょうね。
バーなどで出会えたら是非飲んでみてください。
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お次はシリーズの中でも大人気のワインウッドリザーブですよ!
イチローズモルトワインウッドリザーブ
秩父蒸留所の原酒をメインに数種類をブレンドしてから、赤ワインを熟成させた空き樽に入れて後熟させています。
ビターチョコやオレンジピールを感じさせ、フルーティーでビターな複雑な味わいです。
私もこれが一番好きですね。
赤ワインの樽で熟成した熟成香を少し感じられておいしいですよ。
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お次はワールドウイスキーアワード2009の受賞作を!
イチローズモルトダブルディスティラリーズ
先ほども書きましたがWWA2009ベストジャパニーズブレンデッドモルトに選ばれた傑作です。
秩父蒸留所の原酒と羽生蒸留所の原酒をヴァッティングさせました。
お互いの個性が混じり合い、素晴らしい出来栄え!
香りは蜜のような甘い香りにウッディな香りが潜んでいて、味わいはスパイシーなジンジャーを思わせ、ほのかな甘みも感じられます。
フィニッシュは少しビターな味わいが現れ、爽やかでオリエンタルな香りが続きます〜♪
オリエンタル!私の口からは絶対出てこなさそうな言葉!オリエンタル!!
現在は羽生蒸留所の樽は単体で味わうことができないらしいです。
もう在庫が残り少ないってことかも。
今のうちにこれも単体ではないけど、たぶん色濃く味わいが残ってるはずだから、バーなどで見つけたらぜひ飲んでみてください。
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お次もなんかすごいのが出てきますよー。
イチローズモルトワールドブレンデッドウイスキーリミテッドエディション
48度とちょっとお高めの度数です。
ダンネージスタイル(下が土で樽を4段くらい積む方法、ラック式の貯蔵庫というのもあるが、ダンネージの方が移動も手作業になり、手がかかるが昔ながらの貯蔵方法)の貯蔵庫で熟成しています。
その中からブレンドで力を発揮する原酒をキーモルトにして、モルトやグレーンをバランス良くブレンドして造られているそうです。
味は、「香りは香木の香り、少し酸味を感じる甘さ、味はチェリーの甘さ、余韻は香ばしさを感じるおだやかな甘さ」だそうです。
めちゃくちゃおいしそう!(飲んでないのバレた)
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次は、やっぱウイスキーはピートが効いてないとな!と言う方にぴったりのモルトでーす!
イチローズモルトピーテッド2018
度数55.5度!やるねー!
秩父蒸留所で仕込んだピーテットタイプのシングルモルトウイスキーです。
製造過程でピートを使用して麦芽を乾燥させているためにスモーキーで個性の強い原酒に仕上がっています。
重みのあるピート香とその奥に香る若いバナナのようなフルーティーさとスモーキーさがバランスよく主張し合います。
グラスの中で時間が経つごとに幾度も姿を変える複雑な味、時間をかけてお楽しみください。
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まとめ
それではおさらいです。
- イチローズモルトは世界中で有名になり、マニアも存在するため、手に入りにくい。
- まだ創業10年ほどだが、これから熟成度の高いウイスキーを飲めることが期待できる。
- 創業者が大変研究熱心なため、小規模なのに新しい商品が次々と出るのでさらに希少価値が高まってしまう。新商品は早めに購入するべし。
- 秩父に行っても飲めるが、買えないことが多いのでネットをチェックする方がよい。
- 年1回しかない蒸留所見学希望者はネットでいつから予約できるのかチェックしておくこと。(2月であることは確実!)
こんなとこでしょうか。
まだまだ進化し続ける「ベンチャーウイスキー社」、イチローズモルトももっと熟成され、秩父の自然に囲まれてもっと洗練されていくに違いありません。
あ、今ちょっと思い出しちゃいましたが、イチローズモルトを使ったケーキやジェラート、チョコレートも発売されていますよ。
おすすめは西武秩父駅の「祭の湯のちちぶみやげ市」などで販売されているイチローズモルトを使ったウイスキーケーキ。一口食べた瞬間からウイスキーの香りが広がって至福の時を過ごせます!
ティータイムのお供にどうぞ。
それでは、こよなくウイスキーを愛するみなさん、今夜も楽しい夜を。