ティーチャーズを楽しく飲むために。歴史と楽しみ方を紹介!

ティーチャーズの発祥と歴史

 

1811年、造船と貿易で有名なスコットランドはグラスゴーの貧しい家に、後にティーチャーズの創業者となるウィリアム・ティーチャーは誕生しました。

ウィリアムが1歳のときに工場労働者だった父が亡くなったため、未亡人となった母は紡績工場へ働きに出るようになり、7歳になったウィリアムもまた、母の働く紡績工場で働くようになりました。

この頃のグラスゴーは産業革命の影響で栄えた大都市でしたが、貧富の差が激しく、ウィリアムにはまともな教育を受ける余裕はなかったのです。

しかしこの環境が、ウィリアムに商売を学ぶ機会を与えることになりました。

 

1823年、密造酒対策として行われた酒税法改正により、ウイスキーの醸造は合法化され税率が下げられたことで、多くの蒸留所が誕生しました。

当時まだ12歳のウィリアムは、この法改正は大きなチャンスと考え、品質の良いウイスキーを造ろうと決心し、それから7年後の1830年、ウィリアムはウイスキーのブレンドを開始します。

この頃、後に妻となるアグネスと出会ったウィリアムは、アグネスの母が経営する衣料品店の手伝いを始め、さらに4年後の1834年にはウイスキーの販売免許を取得し、アグネスと結婚しました。

同時に、「ウィリアム・ティーチャー」と名付けたドラムショップを開店。

ドラムショップは、今で言うワンショットバーで、落ち着いた雰囲気の中で質の良いウイスキーを楽しむというスタイルは、あっという間に評判になり、わずか数年の間に20店舗近くにまで拡大することになります。

今もハイランドクリームの瓶に描かれているWTのマークは、この創業当時から看板に掲げられていたものです。

 

その後、酒類販売免許を取得したウィリアムは、独自にブレンドも始め、1863年についに自分の名前を付けたウイスキー、「ティーチャーズ」を世に送り出しました。

ブレンデッドスコッチウイスキー「ティーチャーズ」は、こうして誕生したのです。

 

ティーチャーズの製造方法と特徴

 

ティーチャーズは、大きく以下の6つの工程から製造されています。

 

1.発芽

発芽させることをモルティングと言いますが、まず水に浸した大麦をモルティングフロアに拡げ、厳密に温度管理をして発芽させます。

ピートを燃やし、その熱を利用してゆっくり乾燥させることで、麦芽にスモーキーな香りを含ませる工程です。

モルトウイスキー独特の香りは、この乾燥が決め手となります。

 

2.糖化

乾燥したモルトは、ミルで細かく粉砕し、銅製のタンクの中で水と混ぜ合わせます。

ティーチャーズでは、アードモア蒸溜所のそばにある、ノッカンディの丘の泉から湧き出たハイランドの水を使用しており、この過程で糖分が抽出され、麦汁が出てくるのです。

 

3.発酵

糖化によりできた麦汁を冷ましてから発酵槽に入れ、酵母と混ぜ合わせます。

酵母により麦汁が発酵して、アルコール分を含むもろみになります。

 

4.蒸溜

もろみからスピリッツを精製するために、銅製スチルに移して蒸溜します。

もろみを加熱することでアルコールが蒸気となり、スチルの上部にあるパイプを経由させることで冷まして液体に戻すのですが、この液体を再度、スチルで蒸留します。

こうして2度蒸留することで、原酒ができあがります。

 

5.熟成

原酒はオーク樽に入れられ、熟成期間に入ります。

法律では、スコッチウイスキーと呼ぶためには、スコットランドで3年以上の熟成が必要ですので、3年以上の期間をオーク樽の中で熟成することで、独特な香りと色のウイスキーに変化していきます。

 

6.ブレンディング

オーク樽で熟成させたモルトウイスキーをキーモルトとして、約30種類のモルトウイスキーと3種類のグレーンウイスキーをブレンドすることでティーチャーズは完成します。

 

一般的に、ブレンデッド・ウイスキーのモルト率は約30%ですが、ティーチャーズは約45%以上がモルトウイスキーで、この比率がスモーキーなティーチャーズの特徴となっています。

 

ティーチャーズのラインナップ

 

【ティーチャーズ ハイランドクリーム】

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150年以上の歴史を持つ、ティーチャーズの代表作と言っていいブレンデッド・ウイスキーです。

アードモアモルトをキーにして、約30種類のモルトウイスキーを45%という比率でブレンドすることで、爽やかさのある独特なスモーキーフレーバーを持っており、今も世界中で愛されています。

アルコール度数は40%で、美しい琥珀色の液体はフレッシュな甘みとコクも兼ね備えており、この高い完成度にも関わらず、価格は700mlでも1000円前後というコストパフォーマンスの高い製品です。

 

【ティーチャーズ セレクト】

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ハイランドクリームと比較すると、スモーキーさが抑えられて、フルーティーさが前面に出ている印象のウイスキーです。

モルト率が高いのは同様ですが、このセレクトは、サントリーのブレンダ―が監修し、日本人の味覚に合うようにとブレンドされた、日本限定品のティーチャーズです。

特にハイボールを意識してブレンドしているとのことで、もし最初に飲んだティーチャーズがセレクトなら、是非ハイランドクリームのスモーキーさも味わってほしいものです。

 

【ティーチャーズ ロイヤルハイランド12年】

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12年以上熟成させた、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドして作られたウイスキーです。

他のティーチャーズと違い、グレンドロナックをキーモルトとしているため、スモーキーさよりもタンニンが強い仕上がりになっています。

12年の熟成がもたらす飲みやすさと、落ち着いた高級感のあるウイスキーです。

 

【ティーチャーズ 25年】

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25年以上長期熟成させた、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドした、ハイグレードなウイスキーです。

重厚なスモーキーのアードモアと、甘みのあるグレンドロナックの2つをキーモルトとして、それ以外のモルトの率は少なめにブレンドされています。

25年ものの深い余韻が楽しめる、バランスのよいウイスキーに仕上がっています。

 

ティーチャーズの楽しみ方

 

スコッチウイスキーにはさまざまな飲み方がありますが、ティーチャーズは特にハイボールで飲むのがおすすめです。

ティーチャーズはスモーキーなフレーバーが特徴なウイスキーですので、ハイボールにすることでスモーキーさが爽やかに感じられ、飲みやすくなる効果があります。

一般的にウイスキーは冷やしてしまうと香りを感じにくくなりますが、ハイボールはソーダを混ぜていますので、泡が上がってくるのと一緒に香りが運ばれ、口に含んだ味と鼻からの香りが強すぎずバランスよく感じられます。

 

もちろんオンザロックや水割り、ストレートといった飲み方も楽しむことができます。

ティーチャーズも他の多くのスコッチウイスキー同様にアルコール度数は40度ですので、ストレートやオンザロックでは強すぎると感じるのであれば、水割りやハイボールにして、自分に合った度数に調整するのがよい飲み方です。

もし、ウイスキー初心者で、これからウイスキーの勉強がてら、自分の飲み方を見つけてみたいと考えるのなら、ティーチャーズはまさにうってつけのウイスキーと言えます。

価格もリーズナブルで、ブレンデッドウイスキーのいいところを持っているので、多くの種類を飲み比べるより先に、ティーチャーズの味を覚え、自分のものさしとすることです。

ハイボールはそのまま飲んでもおいしいですが、食事と合わせて飲むこともできます。

同様に、オンザロックならどんなつまみが合うのか、ストレートならどうかと、シチュエーションによってもウイスキーの飲み方は変えられますので、自分ならどう飲みたいかを考えるのも、また楽しい時間です。

最初からストレートで飲む必要などありません。

ゆっくり時間をかけて、自分の中でウイスキーの世界を育てていってください。

きっとそれが、一番楽しい飲み方です。

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