ウイスキーの飲み方にはいろいろありますが、通好みの間で「トワイスアップ」というあまり聞き慣れない飲み方があるのを知っていますか?
トワイスアップとはなにか?特徴とおいしい飲み方をご紹介し、トワイスアップに合うおすすめのウイスキーをご提案しますね!
トワイスアップ、それは通への第一歩です。
トワイスアップとは?
トワイスアップはウイスキーの飲み方の1つで、常温のウイスキーに同じ量の常温の水を加えて混ぜた飲み方のことを言います。
水を入れるという点でよく水割りと間違われたりもするのですが、水割りとは異なります。
水割りは氷を入れてウイスキーよりも多めの水を入れますが、トワイスアップは氷を入れずにウイスキーと同じ量の常温の水を入れて作ります。
トワイスアップは温度を下げずにアルコール度数だけを下げるので、ウイスキー本来の香りや味わいがしっかりと満喫できる飲み方です。
そのためウイスキーのブレンディングを手がけるプロのブレンダーがテイスティングをする際にも用いられる飲み方でもあります。
正に通な飲み方ということですね!
それでは特徴についてみていきますよ。
トワイスアップの特徴は?
トワイスアップの「トワイス」とは2倍という意味で「アップ」は氷無しという意味のストレートアップを略したものでそれぞれの言葉を合わせた造語です。
つまり氷無しで飲む2倍の量になったウイスキーということですね。
トワイスアップという言葉も難しいし、通な飲み方と聞くとなんだかハードルが高そうに思えますが・・。
いえいえそんなことはありません!
トワイスアップは水を加えることでアルコールの刺激が和らぎますので、ウイスキー初心者の方やウイスキーの刺激が苦手という方にもおすすめですよ!
ウイスキー本来の香りが際立つのはアルコール度数が20〜30度といわれています。
ウイスキーは約40度ほどありますので、水を入れることでウイスキーがちょうどこの適度な度数に下がるのですね。
そしてこの適度に下がった度数は舌への刺激を抑えますので、ウイスキーの味わいそのままをしっかりと楽しめるという利点もあります。
トワイスアップはウイスキー本来の香りを存分に満喫するために最適な飲み方であり、香りだけではなく、ウイスキーの豊潤な味わいも長く楽しめる魅力的な飲み方です。
それでは次においしい飲み方をご紹介しますね!
トワイスアップはまずい?おいしい飲み方を紹介!
トワイスアップは常温のウイスキーに常温の水を加えて混ぜたものです。
常温の水を使う・氷を入れない、いたってシンプルな飲み方です。
シンプルであるために、おいしくない、まずい!と感じてしまう方も残念ながらいます。
まずいと思っている方も、これから挑戦される方も、トワイスアップをおいしく飲むためのポイントを4つご紹介しますのでぜひご参考に!
香りが膨らむウイスキーを選ぼう
トワイスアップにするためにどんなウイスキーを使っても構いませんが、香りをしっかり楽しめるような、水を入れてもウイスキーのバランスを失わずに香りが膨らむタイプがおすすめです。
トワイスアップは香りを際立たせて楽しむ飲み方なので、味よりも香りに焦点を置いたウイスキーを選ぶのがポイントです。
特におすすめしたいのは、スモーキーなピートの香りが特徴的なスコッチウイスキー・甘くて香ばしい香りのバーボン・甘やかなシェリー樽熟成のウイスキーです。
トワイスアップにすることでふだん飲んでいるウイスキーの香りがさらに広がり、ウイスキーの奥深くにある繊細な香りまで感じ取ることができますよ!
水にこだわってみる
最も適しているのはウイスキーと同じ仕込み水です。
※仕込み水とはウイスキーが造られる工程で使用される水のことです。
ただし、仕込み水は国産のウイスキーでしたら入手できるかもしれませんが、海外のウイスキーの場合は入手が困難という難点があります。
そこでおすすめしたいのが、ミネラルウォーターです!
飲むウイスキーの産地によって軟水か硬水かを使い分ければ仕込み水に近い水でトワイスアップが楽しめますよ。
5大ウイスキー別に水の硬度を分類しましたのでぜひご参考に!
<軟水> ジャパニーズ・スコッチ
<硬水> アメリカン・カナディアン・アイリッシュ
ちなみに水道水はどうなの?と思うかもしれませんが、カルキ臭がありますのであまりおすすめはしません。
ミネラルウォーターが用意できないという場合は、水道水を加熱して蒸溜水にするといいですよ!
どんなグラスが適しているのか?
トワイスアップはウイスキーの香りを楽しむものなので、香りを留まらせることができるように膨らみがあり口の形は閉じているグラスが適しています。
テイスティンググラスやチューリップ型のグラスがいいですね!
トワイスアップはこうして作る!
必要なものはグラス・ウイスキー・水です。
グラスにウイスキーと水を1:1の割合で混ぜて作ります。
グラスにまず先にウイスキーを入れてから、次に水を入れてください。
この順番はなかなか重要です!先に入れたウイスキーだけの香りをまず確かめてみてくださいね。
マドラーなどでかき混ぜる必要はなく、ワインをスワリングするように軽くグラスを回せば完成です!
程よく空気に触れさせることで香りがより引き立ちますよ。
※ウイスキーと水は常温です!冷たくしてしまうとせっかくの香りが閉じてしまい、フレーバーも感じにくくなってしまいます。
※同じ割合というのが大事です!少しでも量が違うと香りや味わいが変化してしまいますので目分量ではなくしっかり量ってください。
それでは次にトワイスアップに合うおすすめの銘柄をご紹介しますね!
トワイスアップに合うウイスキー5選
まずは初心者の方でも飲みやすい定番の銘柄からいきましょう!
シーバスリーガル12年
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世界各国で数々の賞を受賞しており、世界的にも人気のあるブレンデッドスコッチウイスキー。
クセがなく口当たりまろやかな飲みやすさは、ウイスキー初心者の方にも飲みやすいです。
ハーブや洋梨のような香りに熟したりんごと蜂蜜の味わいは、トワイスアップにすると豊かな香りが広がり長く柔らかな余韻が楽しめます。
アルコール度数40%、700mlで3000円ほどで購入できます。
次は「完璧すぎるウイスキー」とも評される飲みやすいウイスキーで、こちらも初心者の方におすすめです!
グレンモーレンジィオリジナル
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スコットランドのハイランド地方にわき出るミネラル豊富な硬水と、スコットランド原産の大麦麦芽だけで造られたシングルモルトの逸品。
爽やかな柑橘の香りと華やかなバニラの風味と上品な甘みが飲みやすいです。
トワイスアップにするとなめらかな口当たりとなり、シナモン・コーヒー豆・ビスケットのような麦芽の風味が楽しめます。
アルコール度数40%、700mlで4000円ほどで購入できます。
次は「だるま」という愛称でもお馴染みの日本のウイスキーです!
サントリーウイスキーオールド
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深い甘みのある華やかな香りの中に芳醇でなめらかな口当たりは、山崎シェリー樽原酒由来のリッチなテイスト。
水割りで有名なウイスキーですが、トワイスアップもおすすめの飲み方です。
後味の甘みが引き立ち、和食にもよく合いますよ!
アルコール度数43%、700mlで2000円ほどで購入できます。
続いてご紹介するのは、歴代米国大統領にも愛されてきたあのバーボンです!
ワイルドターキー8年
[itemlink post_id="3082"]
大麦麦芽とライ麦を原料にしているため、重厚で深い味わい。
アルコール度数が50.5%と高めでありながら、味わいは繊細で甘くまろやかな口当たり。
トワイスアップにすることで、バニラや花の香りが強く感じられます。
アルコール度数50.5%、700mlで3000円ほどで購入できます。
そして最後は強烈なスモーキーさのアイラモルトで締め括ります!
アードベッグ10年
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アイラウイスキーの中でもクセが強いことで有名なアードベッグ。
アルコール度数も高めなので、どちらかというと玄人向けのウイスキーです。
そのままでは飲みづらいので、ぜひトワイスアップにしてみましょう!
トワイスアップにすることで、強いアルコール感の奥にある甘いフルーツの香りが引き出され、あとから薬品のような香りとバニラのような甘い香りを感じられるので長くドライな余韻が楽しめます。
アルコール度数46%、700mlで6000円ほどで購入できます。
まとめ
トワイスアップとは、ウイスキーの飲み方の1つで、ウイスキーと同じ量の常温の水を混ぜた飲み方のことです。
トワイスアップはウイスキー本来の香りを存分に満喫するために最適な飲み方であり、香りだけではなく、ウイスキーの豊潤な味わいも長く楽しめる魅力的な飲み方です。
トワイスアップのおいしい飲み方のポイントは4つ。
- 香りが膨らむウイスキーを選ぼう
水を加えてもバランスを失うことがなく香りが膨らむタイプのウイスキーを、また味ではなく香りに焦点を置いて選ぶこともポイントです。
- 水にこだわってみる
最も適しているのはウイスキーの仕込み水ですが、用意できない場合はウイスキーの産地によって軟水か硬水か使い分けたミネラルウォーターが良いです。
- どんなグラスが適しているのか?
テイスティンググラスやチューリップ型のグラスが良いです。
- トワイスアップはこうして作る!
グラスに常温のウイスキーと常温の水を1:1の割合で混ぜて作ります。
ウイスキーを先に入れて、マドラーなどでかき回さずにグラスをスワリングさせてください。
さあ!これでもう通への第一歩を踏み出しましたね。
ウイスキーは飲み方によって風味が変わるのが魅力であり、それが奥深さでもあります。
トワイスアップぜひ試してみてくださいね!