ニッカウヰスキー鶴の味と価格!惜しくも終売した傑作シリーズ3種類を比較!

ニッカウヰスキーが誇る最高傑作ブレンデッドウイスキー「鶴」。

惜しまれながらやむなく終売した「鶴」。

ニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝氏の人生の集大成である「鶴」。

 

今回はこの「鶴」のご紹介です!

この記事では

 

  • 「鶴」の味や価格
  • 「鶴」終売の真相
  • 「鶴」の評価
  • 現在は蒸留所限定で販売されている「鶴」のご紹介

 

をお伝えしていきます。

最後まで、ご覧くださいませ。

 

それでは、まず「鶴」の味や価格のご紹介からまいりましょう。

ニッカウヰスキー鶴の味と価格!

「鶴」は最高級ブレンデッドウイスキーというニッカの中でもこれ以上のものはないとされたボトルです。

 

美味しくないわけがない、というかものすごくおいしいです。

 

価格は発売当時と今とでは物価も違いますし、ウイスキーとしては高い、くらいには感じていましたが、終売してからの価格の高騰はすさまじいものを感じます。

 

特にジャパニーズウイスキーは終売するといきなり値段が上がりますね。

 

インターネットが普及してからは一般の人も終売銘柄の情報を早く知ることができるようになりましたが、メーカーがわざわざ終売の銘柄をマスコミに発表したりすることはないので、知っているのは流通に関係する業者さんと小売店さんだけです。

 

今はそういう人達がインターネットを通じて教えてくれるので私たち一般人にもそういった情報が入ってくるようになりましたね。

 

いいことでもあり、悪いことでもあり、です。

では「鶴」とはニッカウヰスキーにとってどのような存在だったのでしょう。

ニッカ鶴とは?

「鶴」はニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝氏のいわば人生の集大成と言っても過言ではないボトルです。

 

「鶴」を完成させ、発売された3年後に竹鶴政孝氏は亡くなっています。

 

妻、リタと追いかけ続けた「本物のウイスキー」造りの夢。

竹鶴政孝氏はきっとこの遺作のボトルを造り上げた事に満足しているでしょう。

 

それほどにこの「鶴」は、清らかさや潔さを感じる媚びることのない繊細かつ、力強い味わいになっているのです。

 

では、何故、これほどニッカウヰスキーにとって大切なはずのボトルが終売になったのでしょう?

終売の理由

悲しいことですが、2015年に「鶴」は「余市」、「宮城峡」のノンエイジ化と共に終売になっています。

 

原酒不足が囁かれる中、何種類かの銘柄が消えることは予想されていました。

 

先に「余市」「宮城峡」のエイジング商品がノンエイジ化されることが発表されましたが、「鶴」の終売はなかなか発表されませんでした。

 

ニッカとしても創業者の竹鶴政孝氏の思いの詰まった遺作を終売にするのは苦渋の策だったのでしょう。

 

「鶴」は竹鶴政孝氏が造った時は年数表示はありませんでした(竹鶴政孝氏は年数表示を嫌ったそうです)。

 

その代わり、発売当初はまだウイスキーには級別制度というものがあり、「鶴」には「特級」という最高級が表示されていました。

 

級別制度は1989年に廃止されたため、それ以降の「鶴」には「特級」表示がなくなっています。

 

17年表示が付いたのはブレンダーが竹鶴威氏に代わってからです。

17年表示を付けるなら使う原酒はすべて17年以上の原酒を使う必要がありました。

 

ファンも多く、人気商品でしたが、後に発売された「竹鶴」の方が価格が安く、手に取りやすい商品だったのは事実です。

 

2000年になってからのハイボールブーム、「マッサン」放送によるマッサンブームでウイスキー業界は嬉しい悲鳴をあげることになるのですが、1990年代にはウイスキーが売れず、生産量を減らしていたため、原酒の需要に供給が追いつきませんでした。

 

ウイスキーは熟成期間が必要なために急に必要とされても準備ができていなければ、どうすることもできなかったのです。

 

これが、「鶴」終売の悲しい真相なのです。

では「鶴」の味はどんな味だったのでしょうか。

味は?

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竹鶴政孝氏が目指した「本物のウイスキー」に恥じない日本人に媚びることのないスモーキーかつ、華やかな香りのウイスキーです。

 

そのまま飲むにはキツい、加水しないと飲めないというコメントの載っているネット記事が多いですが、とんでもない、こんなバランスのいいよくできたウイスキーに加水するなんてもったいないだけです。

 

加水して映えるウイスキーというのはあるのですが、「鶴」はそういうタイプではありません。

 

そういう人は「山崎」とかサントリー製品の方が合うのではないでしょうか。

 

サントリー製品は日本人の舌に合うよう工夫されています。

ニッカのウイスキーには合わない方たちだと思います。

 

ちなみに私は「山崎」を格別に美味しいと思ったことはありません。

山崎の蒸留所でいただいた原酒は美味しかったですが。

製品は美味しいですが、私にはちょっと薄くて物足りないです。

 

どうやら私は根っからのニッカ党のようですね。

では「鶴」の世間の評価はどうだったかというと・・・

評価は?

このボトルのファンは本当に多かったと記憶しています。

私もそのひとりですが、ニッカ党の方なら絶対にこのボトルは好きでしょう。

 

その後、「竹鶴」が出てくるわけですが、私は断然「鶴」の方が好きですね。

「ザ・ニッカ12年」が好きだった方ならこのボトルも好みだと思います。

 

そんなにファンが多いならお手軽に手に入ったの?

と今の高騰したお値段しかご存知ない方には定価が気になるのではないでしょうか?

定価

私が初めに見た「鶴」はだいぶ昔の話で、5,000円ほどで買えた記憶があります。(年齢バレるやん!?)

 

その後、終売してからネットで高騰している中、商店街の酒屋で白瓶を見つけ、9,000円で買いました。

 

友人も普通のボトルも白瓶も9,000円だったと言っているので定価は9,000円ということでしょうね。

 

では現在のネット価格はというと。

価格

今はネットか、私のように個人で営んでいらっしゃる小売店を回って掘り出しものを探すという手しかないですね。

最近も神戸の小売店でザ・ニッカ12年を見つけましたからねー。

 

ネットでは価格の幅が広く、2万円くらいから上は5万円というものも!それだけ出してでも飲んでみたい!と思われる方は是非、飲んでみてくださいね。

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それでは「鶴」のご紹介をしていきましょう。

ニッカ鶴の種類

「鶴」はニッカを代表する最高級品というわけで、いろいろなラインナップがありません。

 

今は蒸留所限定で販売されているノンエイジの「鶴」と終売したガラスボトルの鶴17年と一般に「白瓶」と呼ばれている白い陶器ボトルの鶴17年がネットで買えます。

 

まずは蒸留所限定のノンエイジのご紹介からいきましょう!

ニッカ鶴ノンエイジ(蒸留所限定)

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蒸留所でしか手に入らないボトルになっています。(一応ね)

ネットでも売っていますが。

 

アルコール度数43度、700mlで蒸留所では14,000円、ネットでは2万円以上はするようです。

 

若い原酒の味わいもあり、17年を飲んだ人がこれを飲むとずいぶん飲みやすく感じるようです。

 

フルーティーでスパイシーというのは17年と共通している部分ですが、アルコールみもなく、宮城峡モルトの影響か優しさも感じるようです。

 

おいしそうですよねー!私はこれは飲んだことがなくて一度飲み比べてみたいんですよ。

優しい「鶴」かー、それもまたいい気がする。

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それでは、終売になった「鶴17年」のご紹介です。

ニッカ鶴17年

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ニッカ17年は華やかな香りの中にフルーティーさとスパイシーさを兼ね備えたとても複雑な造りになっています。

 

アルコール度数43度、700mlで3万円以上するものが多いようです。

しっかりとスパイシーで、飲みやすいというイメージとはちょっと違う感じです。

 

かと言って飲みにくいわけでもないんです。

余市の味が強く出ているのですが、これが素晴らしい!

 

もったいなくてあんまり飲まないんですが、今、まさに飲みながらの実況中継です(実はうちにはもう1本あるので安心して飲めます)

 

この余市由来の力強い味わいはさすがに17年も寝かせるとなめらかになり、舌にピリっとくる感じはあるのですが、フルーティーな甘みと華やかな香りがいつまでも口の中に残るため、酔いしれるというのはこういうことなのか、という思いです。

 

上質のコニャックを飲んでいる時のような香りとほのかな甘みが身体中を支配する感じです。

 

グラスを口に近付けた瞬間から香る華やかな香り、口に含んですぐはスパイシーなのに、それが上品な甘みに変わります。

 

舌に少し感じる刺激は喉を通過する時にも感じます。

そして長い長い余韻、飲み干してからも感じる甘み、心地いい刺激、華やかな香り。

 

素晴らしい!

最高級品とはこういうものを言うのか、まさに逸品!飲み終わった後もずっとっずっと余韻に浸っていられます。

 

何故、こんな逸品が終売になるんだ!残すべきウイスキーだった、とものすごく思います。

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そんな「鶴」には白い上品な陶器のボトル入りも売っているのです。

ニッカ鶴白瓶(陶器ボトル)

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こちらは私は飲んだのがガラス瓶の鶴17年より後だったのですが、やはり、華やかな香り、上品な甘みとスパイシーさを感じるボトルで味はガラス瓶と変わりませんでした。

 

アルコール度数43度、750mlで安ければ2万円からネットで売っています。(何故か高いところでは5万円を超える)なんなんでしょうなぁ、この違い。

 

陶器ボトルがおしゃれでお祝い事の贈り物にピッタリだなーと思います。

鶴は長生きな上に夫婦仲良しなので、ご両親の銀婚式や、金婚式、還暦のお祝いの品にいいですね。

 

こんな素晴らしいウイスキーはそうそうないですよ!

うちにある未開栓ボトルはこの陶器ボトルです。

コレクションとして大切にしています。

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それではまとめに入りましょう。

まとめ

あー、美味しかった・・・やっぱり別格ですわ。

 

私はスコッチが好きで、中でもいつもシェリーシェリーとうるさいくらいマッカランを賞賛していますが、「鶴」はマッカランとはまったく違うタイプなのですが、後から感じる陶酔感に共通点があるのですよー。

 

香り、やっぱりこれかな、いつまでも感じられる香りの余韻の素晴らしさ。

まとめましょうかー。

 

  • ニッカ鶴はニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝氏がブレンダーとして造り上げた最高傑作にして遺作となった素晴らしいブレンデッドウイスキーである
  • 現在は終売しており、非常に高値になってしまったけれど、飲む価値のあるウイスキーである
  • 現在はノンエイジとして蒸留所限定で販売されている

 

これだけですね。

 

「鶴」を造り上げた時には妻のリタは亡くなっていましたが、竹鶴政孝氏にとってはリタとふたりで造り上げた最高傑作だという思いがあったのではないでしょうか。

 

だからつがいになると、相手が死ぬまで添い遂げる「鶴」と命名したのではないかと思うのです。

 

「鶴」発表後、竹鶴政孝氏は他のウイスキーを造っていません。

たぶん、「鶴」をふたりの生きた証に、との思いで最後にしたのでは、と思うのです。

 

終売になったのがこれほど惜しまれるボトルはありません。

 

今夜は大好きなシガー、「トリニダッド」をたしなみながら竹鶴政孝氏とリタの思いの詰まった鶴17年をもう1杯だけ飲むことにします。

 

それではみなさま、ごきげんよう!!

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