意外にも、フランスにはウイスキー愛好家が多いんです!
フランスといえば、優雅なフランス料理!そして世界最高品質のワイン!そんなイメージがありますよね。
実はフランスはウイスキー消費大国でもあるのです。
国別のウイスキー消費ランキングでは、1位インド、2位アメリカに次ぐ3位はフランスです。
スコッチの本場、イギリスよりも多いのはなんとも意外ですよね。
ジャパニーズウイスキーの輸出先ランキングでも1位中国、2位アメリカに次ぐ3位はフランスなのです。
消費量だけでなく、最新のウイスキーのトレンドにも敏感な愛好家が多い事が判りますよね!
どんなウイスキーが人気なの?
フランスでは、アイラ島に代表されるような、「ピート」「燻製香」がしっかりと感じられるウイスキーが好まれる傾向にあると言われています。
特に、ウイスキーを飲み慣れている40~50代のベテランウイスキーラヴァ―にその傾向が強く、ラフロイグやオクトモアなどの強烈なピート感のある銘柄にも大変な人気があります。
その一方で、最近ウイスキーを飲み始めた20~30代はフルーティで軽やかな飲み口のものを好み、特に「シェリー樽熟成」や「ポートワイン樽熟成」など使われた樽の種類にもこだわる傾向があるそうです。
我らがジャパニーズウイスキーもフランス人の心を鷲掴みにしており、酒販店には頻繁にジャパニーズウイスキーに関する問い合わせがくるそうです。
店頭に新商品が並べばすぐに売り切れてしまうほどの注目を集めています。
フランス産ウイスキーの歩みと、現在位置!
フランス国内でのウイスキー生産も活況で、ウイスキー蒸留所の数は増え続けています。
1983年にwarenghem(ワレンゲム)蒸留所が初のフレンチウイスキー蒸留所として創設。ワレンゲム蒸留所は現在もフランス最大のウイスキー蒸留所です。
ブレンデッドウイスキーを中心に市場展開していましたが。1998年には初のフレンチシングルモルトArmorik(アルモリック)を発売しました。
[itemlink post_id="3653"]2015年には「ブルターニュ地方」と「アルザス地方」で地理的表示保護のルールが施行されました。
この2つの地域産のウイスキーを名乗るためには、製造工程とラベル表記における厳しい条件が課されており、ウイスキーの品質の維持と向上を目的としています。
ウイスキー原産国としてのフランスの最大の強みは、なんといっても「ワインの空き樽」が豊富に手に入る事です。
高品質のワインの芳醇な香りがウイスキーフレーバーに生まれ変わる訳ですね。
仏ウイスキー連盟によると、現在、フランスには30を超えるウイスキー蒸留所があり、70銘柄以上のフレンチウイスキーが市場に出回っています。
2010年の21万5000本だった販売数は2017年には85万本と4倍近くに大幅に増加しました。
フランス初のウイスキー蒸留所であり、最大の生産能力を誇るワレンゲム蒸留所では、純アルコール換算で年間約20万リットルのウイスキーを販売しています。
しかし、スコットランドでの中規模のウイスキー蒸留所の年間製造量が約500万リットル程度であることと比較すると、まだごく小規模の生産に留まっているともいえますね。
生産規模が少ない事もあり、フレンチウイスキーはそのほとんどフランス国内で消費されてしまうのが現状です。
次の章では、日本でも手に入るおすすめのフランス産ウイスキーをご紹介します!
日本でも買える!おすすめフランス産ウイスキーのご紹介。
生産量のほとんどを自国内で消費しているフランス産ウイスキーですが、日本国内で手に入れる事のできるウイスキーもあります。
今後、世界中のウイスキーラヴァ―の注目の的になるであろうフレンチウイスキーの実力をぜひ、味わってみて下さいね。
ワレンゲム蒸留所
ワレンゲム蒸留所は、ブルターニュの北西部に位置するフランス最古のウイスキー蒸留所です。
1983年にフランス初となるウィスキーの蒸留を開始し、現在でもフランス最大規模の生産能力を誇るウイスキー蒸留所です。
蒸留所は良質の水源がすぐ近くに臨める海辺に位置しています。
[itemlink post_id="3704"]フランス代表するシングルモルトウィスキーです。4年熟成のバーボン樽、8年熟成のシェリー樽、内部をチャーした樽で熟成させた5年熟成の原酒などをブレンドしています。
伝統的なアランビック蒸留器により二度蒸留。ノンチルフィルターでボトリングされています。
[itemlink post_id="3705"]2012年に蒸留した原酒を1stフィルのブルターニュ産オーク樽で4年以上熟成。世界出荷2,000本の限定品です。
[itemlink post_id="3706"]アルモリック初となるピーテッドモルトウイスキーです。50ppmのピーテッドモルトを使用し、バーボン樽熟成を行っています。
ニンカシ蒸留所
ニンカシ蒸留所は、フランスのリヨン近郊に位置する蒸溜所。クラフトブルワリーとして創業しましたが、その後ジン、ウォッカなどの蒸留酒の生産に着手。
2015年からウイスキーの蒸留を開始しました。
ブランデーによく使われ、軽やかな芳香を生み出すシャラント型蒸留器を使い、良質のワイン樽で熟成しています。
仕込み水にもこだわり、醸造から蒸留まで自社で行っています。
[itemlink post_id="3708"]ニンカシ蒸留所初の定番商品としてリリースされたウイスキーです。地元で生産されているシャルドネ種ワインの熟成に使用されたフレンチオーク樽熟成がメイン。僅かですがヴィオニエ種を熟成したワイン樽も使用しています。味わいはマスカット、フローラルでエレガントな甘み、優しいスモークとビターの余韻が心地よく続きます。
メニール 蒸留所
フランス・ブルターニュの最西端、フィニステール県に位置するメニール蒸留所。
元々はシードルとリンゴの蒸留酒を製造していましたが、1998年に蕎麦を原料としたウイスキーの製造に挑戦します。
試行錯誤の末に誕生した「エデュー」は今や蒸留所の看板商品となっています。
[itemlink post_id="3709"]「エデュー」とはブルトン語で“そば"の意味です。世界で唯一のそば粉100%のウィスキー。
オークのコニャック樽で5年間熟成したシングルモルトウィスキーで、アランビック蒸留器により、二度蒸留されております。
輝くような琥珀色で、バラやヒースの芳しい香りが漂います。口当りはようになめらかで、蜂蜜、バニラ・オークの味わいと、ナツメグの風味がスパイシー。
毎年ロンドンで開催されるウイスキーのコンペティション「ワールドウィスキーアワード2020」の Grain French Whisky カテゴリー銀賞を受賞。
ベルクルー蒸留所
ブランデーの銘醸地であるコニャック地方シャラント-マリティムに位置するベルクルー蒸留所。
地元由来の素材を生かし、可能な限りナチュラルに。というポリシーのもと、フランス産のモルトを原料に、ノンチルフィルタード製法、無着色を徹底。
フランス国内でも一線を画すこだわりの製法が上質な味わいを実現しています。
[itemlink post_id="3710"]ボルドーの赤ワイン樽で熟成後、 地元のピノデシャラント(甘口の酒精強化ワイン)の樽でフィニッシュ。
ドライフルーツのような果実味、バニラを感 じる甘み、モルトの奥深い味わい。
アルコール度数 47.8%ながら、実際のアルコール度数を感じさせないほど柔らかくクリーミーな口当たりです。
ムーンハーバー蒸留所
「ムーン・ハーバー(月の港)」はワインの名醸地として名高いボルドーの愛称です。
ムーンハーバー蒸留所は2017年にボルドー北部で創業した、ボルドー唯一のウイスキー蒸留所なのです。
ムーンハーバー蒸留所では、ボルドーを含むNouvelle Aquitaine(ヌーヴェル・アキテーヌ)地方で採れた原材料を使用し、
熟成樽は、世界的に有名な貴腐ワインであるソーテルヌのワイナリー「シャトー・リューセック」、良質な赤ワインを造るワイナリー「シャトー・ラ・ルヴィエール」で使用していたものです。
そして2021年、ついにウイスキーの販売が始まりました。
[itemlink post_id="3711"]100%ボルドー産のシングルモルトウイスキーです。
ボルドー産の大麦を使用し、ムーンハーバー蒸溜所で発酵・蒸留・熟成されます。
フィニッシュとしてボルドーで700年以上の歴史を持つ「シャトー・ラ・ルーヴィエール」の赤ワイン樽で熟成。
100%ボルドー産のシングルモルトウイスキーです。
ボルドー産の大麦を使用し、ムーンハーバー蒸溜所で発酵・蒸留・熟成されます。
フィニッシュとしてメドックの至宝とも呼ばれる「シャトー カントナック ブラウン」の赤ワイン樽で6ヶ月熟成。
「ピア」はブレンデッドウイスキーのシリーズです。
ムーンハーバー ピア1はアンチルドフィルター、ソーテルヌの樽でフィニッシュ。フルーティで飲みやすいウイスキーです。
まとめ
・ワインのイメージが強いフランスですが、国別のウイスキー消費ランキングでは、1位インド、2位アメリカに次ぐ、3位なのです。
・実はフランスはウイスキー消費大国であり、最新のウイスキーのトレンドにも敏感なウイスキー愛好家が多いのです。
・フランスでは、「ピート」「燻製香」がしっかりと感じられるウイスキーと、フルーティで軽やかな飲み口ウイスキーの両方が好まれています。
・ジャパニーズウイスキーもフランス人の心を鷲掴みにしており、店頭に新商品が並べばすぐに売り切れてしまうほどの注目を集めています。
・フランス国内でのウイスキー生産も活況で、ウイスキー蒸留所の数は増え続けています。
・ウイスキー原産国としてのフランスの最大の強みは、なんといっても「ワインの空き樽」が豊富に手に入る事です。高品質のワインの芳醇な香りがウイスキー作りにも活かされています。
・フレンチウイスキーの生産量は、まだごく小規模であり、そのほとんどがフランス国内で消費されてしまっているのが現状です。
・日本でも手に入るおすすめのフランス産ウイスキーは以下の通りです。
[itemlink post_id="3704"] [itemlink post_id="3705"] [itemlink post_id="3706"] [itemlink post_id="3708"] [itemlink post_id="3709"] [itemlink post_id="3710"] [itemlink post_id="3711"] [itemlink post_id="3713"] [itemlink post_id="3714"]いかがだったでしょうか?
『フランス産ウイスキー』はまだ、産声を上げたばかりです。
いつか、スコッチウイスキーやジャパニーズウイスキーを凌駕するような存在になる日が来るかも知れませんね。
それではまた、次の記事でお会いしましょう!