スモーキーなウイスキーの魅力と秘密、おすすめ銘柄10選!

スモーキーなウイスキーってどんな味?香り?

世界には、数百、数千のウイスキーが存在し、一つとして同じ味わいの銘柄は存在しません。

その中でも『スモーキーなウイスキー』は、一般的なウイスキーに比べて特に強烈な個性、独特の味わいと強い香りを持っています。 

初めて味わった人はきっと、

煙! 燻製! 墨汁! 正露丸! くさい!

といった驚きの言葉を上げてしまうでしょう。

 

そんなお酒が美味しいの??と思ったあなた。

はい。美味しいんです!

というわけで、今回は『スモーキーなウイスキー』の魅力と秘密おすすめの銘柄10選をご紹介いたします。

スモーキーなウイスキーはどんな人におすすめ?

一般的に、『スモーキーなウイスキーは、ウイスキー上級者こそが愛するもの。』という認識があるようです。

それは、スモーキーなウイスキーは初めて飲む人に強烈なインパクトを与え、はっきりと好き嫌いが分かれてしまう。のが原因ではないでしょうか?

しかし、裏を返せば一定の人々の心をガッシリと掴んで離さない魅力があるということです。

スモーキーなウイスキーには数百年間に渡って世界中のウイスキーファンから愛されつづけるだけの魅力、ウイスキーの真髄が詰まっています。

まずは先入観なしで、とりあえず一口飲んで頂きたい! というのが本音のところです。

ピート(泥炭)こそがスモーキーさの正体!!

ピートとは日本では泥炭(でいたん)と呼ばれ、一言で言えば「燃える泥」です。

ウイスキーの原料である麦芽やトウモロコシなどの穀物を乾燥、燻煙する際に燃料として焚いて使われるのですが、
その際ピートから出る煙によって独特なスモーク香が穀物につきます。

そのスモーク香は、完成したウイスキーにも特徴的な香りとして残るのです。

そもそもピート(泥炭)って何なの?

ピートの正体は数千年以上もの時間をかけて地中に堆積し、炭化した植物。
スモーキーなウイスキーの聖地であるスコットランドではピートが豊富に採れるのです。

かつてスコットランドでは石炭などの燃料に比べ、ピートが安く豊富に採掘できたために使用されていましたが、
現代では、泥炭はその安さよりも独特のスモーキーな香りが重要視され、香り付けの意味合いで使用されています。

ピートを多く焚いた場合には、強烈な個性を持つピーティでスモーキーなウイスキーが誕生し、逆に、ピートを使わなければスモーキーさはありません。

ピートを焚く時間や、ピートを使用せずに熱風のみで乾燥させる時間を調整することで、スモーキーな香りの量を調整し各蒸溜所が望むウイスキーの香味を表現しています。

スモーキーの強さは、フェノール値(単位ppm)で表される!

この穀物を乾燥させるときについたスモーキーさを表すのがフェノール値です。
ウイスキーに含まれるフェノール化合物の量を数値化したもので、ppm(parts per million,100万分の1)という単位で表されます。

ウイスキーの風味と香りに大きな影響を与えるため、多くのウイスキー愛好家が重要視する要素の一つとなっており、この値が大きいほどピートの要素が強くスモーキーな味わいに。

小さいほどピートの要素が弱いことを表します。まったくピートを使用していないウイスキーは 0ppmという値になります。

明確な定義はありませんが、
10ppm以下でライトスモーキー
30ppm程度でミディアム
40~50ppmでヘビースモーキー
50ppm〜でスーパースモーキー と呼べるのではないでしょうか?

プロが選ぶ!おすすめスモーキーウイスキー10選

スモーキーなウイスキーの中から、特におすすめの銘柄10本を厳選しました。

今回は

・シングルモルト・スコッチウイスキー 5本

・ピュアモルト・スコッチウイスキー 1本

・ブレンデッド・スコッチウイスキー 2本

・ジャパニーズウイスキー 2本

をご紹介いたします。

ボウモア12年

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ボウモアはスモーキーなウイスキーの聖地である、スコットランド・アイラ島最古の蒸留所として1779年に創業。

「アイラの女王」とも呼ばれ、愛され続けているシングルモルトウイスキーです。

ボウモア12年は、アイラ島の他の蒸留所に比べて優しく穏やかなスモーキーさを持ちながらも、奥深い香りと味わいが魅力。

バニラや蜜糖、ドライフルーツのような甘い香りが初心者にも親しみやすく、またスモーキーなウイスキー愛好家からも支持される魅力的な味わいです。

生産国:スコットランド・アイラ島

原料:モルト

ウイスキー分類:シングルモルトウイスキー

アルコール度数:40%

フェノール値: 30ppm程度

価格帯:2500円程度

ラフロイグ10年

[itemlink post_id="4254"]

ラフロイグ10年は、濃厚でスモーキーな味わいが特徴のシングルモルトウイスキーです。

はじめに燻製のような味わいが広がり、次第にフルーティーな味わいやスパイスのニュアンスが感じられます。

正露丸やヨードチンキに例えられるほど個性的な香りを持ち、濃厚なボディとドライで長い余韻が長く続きます。

世界中に愛好家がいる銘柄ですが、非常に強烈な香りと味わいであるため、初心者には少し敷居が高いかもしれません。

生産国:スコットランド・アイラ島

原料:モルト

ウイスキー分類:シングルモルトウイスキー

アルコール度数:40%

フェノール値: 45ppm程度

価格帯:6800円程度

アードベッグ10年

[itemlink post_id="4255"]

アードベッグ10年は、アイラ島の蒸留所の中でも特に際立って強いスモーキー・フレーバーで知られています。

口に含むと、まずパワフルな燻製感、ピート感が広がり、その後にハチミツやレーズン、果実感を感じます。

アルコール度数も高く、非常にパンチのある味わいであるため、抜群の飲みごたえと満足感が堪能できます。

生産国:スコットランド・アイラ島

原料:モルト

ウイスキー分類:シングルモルトウイスキー

アルコール度数:46%

フェノール値: 55ppm程度

価格帯:6200円程度

オクトモア13.1

[itemlink post_id="4256"]

オクトモアは、アイラ島のブルックラディ蒸留所で造られるシングルモルトウイスキー。

スコッチウイスキーの中で最も多くのピートを使用しており、最強のスモーキーさを誇るシリーズとして知られています。

アルコール度数も高く、液体に鼻を近づけただけで強烈な刺激を感じます。

口に含むと、パワフルな燻製やピートの衝撃を感じたのちに、ハチミツ、バニラ、オレンジの香りが訪れ、次第にピリっとしたスパイシーさが現れます。

オクトモア13.1は、137.3ppmという非常に高いフェノール値を誇り、ファーストフィルのアメリカンオーク樽で5年間の熟成を経ています。

非常に強く濃厚なピートの香りと味わいを持つため、最も玄人の方向けのウイスキーと言えるかも知れません。 

生産国:スコットランド・アイラ島

原料:モルト

ウイスキー分類:シングルモルトウイスキー

アルコール度数:59.2%

フェノール値: 137.3ppm程度

価格帯:22000円程度

ビッグピート

[itemlink post_id="4257"]

ビッグピートはアイラ島のアードベック・カリラ・ボウモア・ポートエレン蒸留所の4つの原酒を使用したピュアモルト・ウイスキーです。

既に閉鎖され、幻の蒸留所とも呼ばれるポートエレン蒸留所の希少な原酒が含まれているのは驚きの一言。

ドライで、どこか塩気すら感じる特徴的な香りはアイラ島のウイスキー好きの方にはたまらないでしょう。

インパクト満点のラベルデザインと、その強烈な味わいに二度驚いて下さい。

生産国:スコットランド・アイラ島

原料:モルト

ウイスキー分類:ピュアモルトウイスキー

アルコール度数:46%

フェノール値: 40ppm程度

価格帯:5500円程度

ロングロウ

[itemlink post_id="2871"]

ロングロウはスコットランドのキャンベルタウンにあるスプリングバンク蒸留所で造られる、シングルモルトウイスキーです。

ピートのみで48時間乾燥させた麦芽を使用しているため、非常にスモーキーでオイリーな味わい。
その一方で、クリーミーなバニラカスタード、芳醇な果実のニュアンスも併せ持ちます。

飲み応えのある秀逸なバランスは、本格的なウイスキーラヴァーをも唸らせる高品質なスモーキーウイスキーです。

生産国:スコットランド・キャンベルタウン

原料:モルト

ウイスキー分類:シングルモルトウイスキー

アルコール度数:46%

フェノール値: 50ppm程度

価格帯:12000円程度

 

ホワイトホース12年

[itemlink post_id="4258"]

ホワイトホースは世界中にファンを持ち、長い歴史を誇るブレンデッドウイスキーのブランドです。

ホワイトホース12年は日本市場限定となる一本。低価格帯ながら、高品質なモルトウイスキーの複雑な味わいと、グレーンウイスキーの滑らかな口当たりが素晴らしいバランスを発揮。

口に含むと柑橘系のフルーツや洋梨、蜂蜜などの甘い香りが感じられます。また、フィニッシュには、スコッチらしいスモーキーフレーバーの余韻が心地よく残ります。

ストレートやロック、水割り、ハイボールなど、どんな飲み方でも魅力を発揮してくれること間違い無しの一本です。

生産国:スコットランド

原料:モルト、グレーン

ウイスキー分類:ブレンデッドウイスキー

アルコール度数:40%

価格帯:2000円程度

ブラックボトル

[itemlink post_id="4259"]

ブラックボトルはアイラ島をはじめとする複数の蒸留所のモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーです。

穏やかなスモーキーさと、グレーンウイスキー由来の甘さが調和し、個性的な味わいが楽しめます。

重厚なボトルデザインの割には優しい味わいが印象的。

水割りにすることでバニラやカラメル、フルーティさが溶け合い、豊かな風味を発揮してくれます。

生産国:スコットランド

原料:モルト、グレーン

ウイスキー分類:ブレンデッドウイスキー

アルコール度数:40%

価格帯:3700円程度

厚岸 寒露(かんろ)

[itemlink post_id="4260"]

厚岸蒸留所は北海道の南東部、厚岸町に居を構えるウイスキー蒸留所で、寒露は2020年に厚岸蒸留所から初めてリリースされた非常に希少価値の高い一本。

厚岸の豊かな自然や、気候、水質が厚岸 寒露の特徴的な味わいに非常に大きな影響を与えており、海の風味が強く感じられるウイスキーとなっています。

口に含むと、最初に豊かなスモーキーさが広がり、次に甘味や酸味、麦芽の芳香など複雑な味わいと香りを発揮。

フィニッシュには、オーク樽由来のバニラやスパイスの風味が感じられ、心地よい余韻が残ります。

生牡蠣などの北海道産の食材との相性も良く、海産物と一緒に味わうことでその魅力を最大限に発揮してくれるでしょう。

厚岸伝説の幕開けをぜひ味わってみて下さい。

生産国:日本

原料:モルト

ウイスキー分類:シングルモルトウイスキー

アルコール度数:55%

価格帯:プレミアム価格

余市(よいち)

[itemlink post_id="4261"]

余市は、北海道西部に居を構えるニッカウイスキーの蒸留所です。

ジャパニーズウイスキーの中でも心地よいスモーキーフレーバーを持つウイスキーとして知られ、長年に渡って非常に高い人気を誇っています。

オーク樽由来のバニラや蜂蜜ような甘い香り、フィニッシュにはスモーキーな風味が絶妙なバランスで調和し心地よい余韻を残します。

スコットランドのアイラウイスキーを手本としながらも、優しいスモーキーさを持つ余市は初めてウイスキー飲む人にも十分に楽しめるでしょう。

ストレート、ロック、水割り、ハイボールなど、どんな飲み方で美味しく味わうことができるため、自分好みのスタイルを発見することも出来ます。

本格的ジャパニーズウイスキーの実力をぜひ味わって下さい。

生産国:日本

原料:モルト

ウイスキー分類:シングルモルトウイスキー

アルコール度数:45%

価格帯:6100円程度

まとめ:スモーキーなウイスキーの魅力と秘密、おすすめ銘柄10選!

【スモーキーなウイスキーってどんな味?香り?】

・『スモーキーなウイスキー』は、一般的なウイスキーに比べて特に強烈な個性、独特の味わいと強い香りを持っている。

・煙、燻製、墨汁、正露丸、などと表現されることも。

・スモーキーなウイスキーには数百年間に渡って世界中のウイスキーファンから愛されつづけるだけの魅力、ウイスキーの真髄が詰まっている。

【ピート(泥炭)こそがスモーキーさの正体!!】

・ウイスキーの原料である麦芽やトウモロコシなどの穀物を乾燥、燻煙する際に燃料として焚いて使われるピート(泥炭)のスモーク香が、完成したウイスキーにも特徴的な香りとして残る。

・ピート(泥炭)の正体は、数千年以上もの時間をかけて地中に堆積し、炭化した植物。
・ピートを焚く時間や、ピートを使用せずに熱風のみで乾燥させる時間を調整することで、スモーキーな香りの量を調整し各蒸溜所が望むウイスキーの香味を表現している。

【スモーキーの強さは、フェノール値(単位ppm)で表される!】

・穀物を乾燥させるときについたスモーキーさを表すのがフェノール値で、ppmという単位で表される。

・明確な定義はないが、
10ppm以下でライトスモーキー、30ppm程度でミディアム、40~50ppmでヘビースモーキー、50ppm〜でスーパースモーキー、と呼べるのではないか?

特におすすめのスモーキーなウイスキーとして、以下の10本をご紹介いたします。

【シングルモルト・スコッチウイスキー】

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【ピュアモルト・スコッチウイスキー】

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【ブレンデッド・スコッチウイスキー】

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【ジャパニーズウイスキー】

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いかがだったでしょうか?

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

 

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